当たり前のことですが
家を建てるためには「土地」が必要です!
でも、土地の値段はあってないようなもの。
調整区域の土地、農地なんて、とっても価格が低いのですが
宅地になった瞬間に、桁が変わってしまいます。
なんとも不思議なお話です。
そもそも、土地って、いつから、誰かのものになったのでしょうか?
大きな転機は、やはり戦後ですね。
それまでは、一般の人が家を建てる!なんてことは、あまりなかったのですよね。
様々なリスク回避の仕組みが開発されて、私たちは家を持てるようになりました。
あなたが家を買うことができる5つの理由!(買えちゃうんですよね)
さてさて、土地を持っていない場合、家を建てるためには、土地を買わなければなりません。
しかし、土地の価格というのは、ある意味、人気投票みたいなもの。
・生活に便利な地域であればあるほど
・交通の便が良い地域であればあるほど
・災害が少ない地域であればあるほど
・家を建てられる土地が少なければ少ないほど
土地の価格は上がっていきます。
また、日本のバブル景気や、アメリカのリーマンショック前などのように、投資商品として土地の価格が上がっていくことも。
なんとも、難しい商品ですよね。
ということで、土地の価格について、今回はまとめてあります。
買いたい土地が、高いのか、安いのか、検討する際にご参考くださいね。
土地の価格は全部で5種類もあります!
#一物五価
という、一つのモノに対して、五つの価格があるのが土地!
どのような価格があるのか学んでみましょう!
1.実勢価格
実勢価格が、私たちが実際に目にする実際の価格です。
坪〇円!とか、〇坪で〇円!と書かれてありますよね。
冒頭でも書いたのですが、実は土地の価格はあってないようなもの。
・隣が坪〇円で売れたから、同じぐらいに設定しよう!
・この辺りは土地が少ないから、坪単価を2万円上げてみよう!
というような、売主の希望で価格はつけられています。
ということは
買主も希望価格を述べることが可能という訳です。
気に入った土地がある場合は、ぜひ、価格交渉をしてみましょう。
もともと、割り引くことを前提で、価格表示をしているケースもあります。
土地の価格は人気投票!
すぐに売れてしまう、人気のある土地は、高く買ってくれる人に売られてしまいます。
なかなか売れない、人気のない土地は、あなたが気に入っているのであれば、ぜひ、価格交渉してみましょう!
さて、ここからが、法的な価格です。
2.公示地価(公示価格)
公示地価は、国土交通省が「標準地」として選定した土地(更地)の、毎年1月1日時点で評価され、3月に公表される価格です。
公共用地の価格算定の際に基準とされる価格です。
実勢価格にある程度近いと言われています。
とはいうものの、標準地と近くても、通り1本違えば、環境も違ってきますので、あくまで参考程度となります。
公示地価はこちらで調べることができます。
3.基準地価
基準地価は、都道府県が「基準地」として選定した土地(更地)の、毎年7月1日時点で評価され、9月下旬に公表される価格です。
こちらも、実勢価格にある程度近いと言われています。
郊外の土地についても公表されるのが特徴です。
公示価格と基準地価は、ある程度近いため、6ヵ月毎に見比べて、土地価格の推移を追うことができます。
基準地価も、同じく、こちらで調べることができます。
4.路線価
路線価は、国税庁が「主要路線(道路)に面した「宅地」の評価額で、毎年1月1日時点で評価され、7月に公表される価格です。
相続税や贈与税を算定する際に使われる価格となります。
一般的にですが、「公示地価の8割」程度の価格と言われています。
つまり、路線価を1.25倍したものが公示地価、と推定することも可能です。
もう一つの実勢価の計算式もあります。
実勢価格=路線価による土地の評価額 ÷ 0.8 × 1.1(または1.2)
この場合、路線価を1.375倍したものが実勢価格、と推測することも可能です。
路線価はこちらの国税庁のサイトから見ることができます。
土地を買う前に、路線価はぜひ、見てみましょう!
土地を売る場合の価格設定(購入した価格で売れることは少ないです)、相続の際の価格設定の参考になります。
路線価図等の閲覧の仕方はこちらをご参照ください。
路線価の計算の仕方はこちらをご参照ください。
5.固定資産税評価額
固定資産税評価額は、市区町村が、基準年度の前年1月1日時点で評価する評価額です。
毎年4月~6月頃になると「固定資産税」の納税通知書が送られてきます。
3年に1回、評価替えが行われます。
つまり、3年間は同じ評価額ということですね。
だいたい、公示価格の7割を目途として算定されると言われています。
家を持つと、土地はもちろん、建物に対しても、毎年「固定資産税」を支払わなければなりません。
この「固定資産税」の基準となる「固定資産税評価額」を下げるために、
土地の場合は、面積を検討したり、場所を検討したり、
建物の場合は、家の設計計画時に、屋根裏部屋(小屋裏部屋)を作ったり、ベランダの奥行をどうしたり、
と検討することになります。
住宅用土地の場合は、200㎡以下(約60坪)までは、1/6に減額されます。
新築住宅の建物の場合は、長期優良住宅を取得すると、最大5年間、1/2に減額されます。
逆に言えば、古い家を壊して更地にしてしまうと、土地の固定資産税が6倍になってしまうことも(汗)
土地や家を持っている限り、生涯にわたって、毎年、固定資産税を払い続けなければなりません。
せっかくの機会なので、固定資産税について、しっかり勉強してみましょう!
【固定資産税の計算方法】
固定資産税は、以下の式で計算できます。
固定資産税=課税標準×1.4%(標準税率)
課税標準とは、固定資産課税台帳に登録されている固定資産税評価額のこと
課税標準の特例
■住宅用地の場合
小規模住宅用地(住宅1戸あたり200㎡以下の部分) → 課税標準×1/6
一般住宅用地(住宅1戸あたり200㎡超の部分=住宅の床面積の10倍までの住宅用地) → 課税標準×1/3
■新築住宅の建物の場合
120㎡(課税床面積)までの部分について、3年間あるいは5年間(長期優良住宅)、固定資産税が1/2となる(ただし、平成30年3月31日までに新築された場合)。
3階建以上の耐火構造・準耐火構造住宅 → 5年間あるいは7年間(長期優良住宅)
上記以外の一般住宅 → 3年間
ということで、土地の「5つの価格」についてまとめてみました。
土地の価格は、売ってくれる人と、買ってくれる人のバランス感覚です。
土地の出会いはご縁ですが、後悔しないようにするには、
価格相場を調べて、生活環境を調べて、しっかり検討することが大切です。
家は一生住む場所。
良い土地に巡り合われることを願っています!
→ 土地から探す?住宅会社から探す?こちらの記事もご参考ください。
外構の予算ってどう考える?相談者によって違う外構予算の考え方
→ 土地選びそのものも重要です。
→ 土地価格のシミュレーションも行ってみましょう。
この土地、高いの?安いの?希望の土地の価格計算をしてみよう!
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
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