家を建てたい人のための情報マガジン

この土地、高いの?安いの?希望の土地の価格計算をしてみよう!

家を建てる際に、自身や親御さんの土地がない場合、一般的には土地の購入からスタートします。

土地の購入

建築契約

設計

上棟

引き渡し

という流れですね。

まずは土地ありき!

土地がなければ、家造りは始まりません。

 

しかしながら、家も高いのですが、土地も高いのですよね(汗)

土地っていくらなの?

という疑問から始まります。

 

instagramとかtwitterとか見ていると、土地の値段もピンからキリまであるようです。

販売している土地を見に行っても、提示された価格を見て、そんなものなのかな?と思うだけです。

高いのでしょうか?安いのでしょうか?それとも妥当なのでしょうか?

土地って、いったい、どのくらいが相場なのでしょう?

 

↓さて、まずは、こちらのコラムからおさらいです。

土地っていくらなの?みんなが知らない「5つの価格」#一物五価

そうなんです、土地の価格って5種類もあるのですよ。

なんで、こんなことに・・・(泣)

 

大丈夫です。

このうち、2種類の土地の価格を調べると、だいたいの土地の相場がわかります。

 

今回のコラムでは、具体的な土地の相場の調べ方をお伝えさせていただきます!

 

まずは「実勢価格(実際の売値)」を見てみましょう。

2種類の土地の価格を算定する前に、実際の売値=「実勢価格」を知ることから始まります。

これは簡単です。

「この土地、おいくらでしょうか?」

と不動産屋さんに聞けば、すぐに教えてもらえます。

この「実勢価格(実際の売値)」が、高いのか?安いのか?妥当なのか?ということです。

家は資産になる!と言いますが、実際に資産になるのは「土地」です。

株取引と考え方は同じですね。

・現在価値はどうなのか?
・将来価値はどうなのか?

という視点が、資産価値を考える上で大切になります。

※将来価値というのは、将来売るときの価格(リセールバリュー)のことです。

さて、それでは、2種類の価格を調べていきましょう!

 

「路線価」で土地そのものの価値を調べる

まずは路線価です。

路線価は、国税庁が「主要路線(道路)」に面した「宅地」の 1㎡あたりの評価額で、毎年1月1日時点で評価され、7月に公表される価格です。

相続税や贈与税を算定する際に使われる価格となります。

 

路線価はこちらで調べることができます。

路線価図・評価倍率表

1.まずは土地を購入したい都道府県を選択
2.「路線価図」をクリック
3.土地を購入したい市町村を選択
4.土地を購入したいエリアを選択

はい。ご希望の土地に辿り着けましたでしょうか?

 

何やら、道に謎の数字とアルファベットが書かれてあります。

例)61E

とりあえず、アルファベットは無視して、数字を見てみましょう。

61という数字は、1㎡あたり6.1万円ということを表しています。

つまり、1坪=3.3㎡=20.13万円

例えば45坪の土地の場合

45坪×20.13万円=905.85万円

これが「路線価」となります。

 

えっ?売値(実勢価格)より、めちゃくちゃ安くないですか??

そうなんです、「路線価」は税金を算定するにあたっての価格となり、価格が低いのですよね。

価格が低い方が、税金が安くなるので、実はありがたいことでもあります。

 

さて、この「路線価」から考える売値(実勢価格)ですが、実は方程式があるのです。

実勢価格=路線価による土地の評価額÷0.8×1.1(または1.2)

先と同じく45坪の土地の場合

実勢価格=905.85万円÷0.8×1.1=1245.54万円

これが目安の「実勢価格」となります。

 

「公示価格」から土地の価値を調べる

公示地価は、国土交通省が「標準地」として選定した土地(更地)の、毎年1月1日時点で評価され、3月に公表される価格です。

公共用地の価格算定の際に基準とされる価格です。

公示価格も「路線価」から考える方程式があります。

公示価格=路線価×1.25

先の45坪の土地の例で考えると、

公示価格=905.85万円×1.25=1132.31万円

となります。

先の「路線価から計算した実勢価格」1245.54万円に比べると、けっこう安いですよね!

そうなんです。

公示価格は、低く出すぎるため、この金額が相場だと思うと、トラブルになりやすいのですよね。

 

地点ポイントは少ないですが、公示価格はこちらから調べることができます。

国土交通省地価公示・都道府県地価調査

 

さて、「路線価から計算した実勢価格」や「公示価格」を、売値(実勢価格)と比べてみましょう!

どれに入りますでしょうか?

 

A: 売値(実勢価格)< 公示価格 < 路線価での計算結果

Aの場合は、かなり安いと考えて大丈夫です。

ただし、安い理由は何なのか?ということを、しっかりと確認しておかなければなりません。

 

B: 公示価格 < 売値(実勢価格)< 路線価での計算結果

Bの場合は、お買い得だと考えて大丈夫です。

同じく、お買い得な理由は何なのか?ということを、確認しましょう。

安い理由として考えられるのは

・オーナーさんが早く売りたがっている
・買い手がなかなか見つからない、エリアが人気がない
・周囲に問題・課題がある、など。

周囲に問題・課題がなければ、自分たちの希望エリアと、他の人の希望エリアにずれがあるだけですので、お買い得ですね。

 

C: 公示価格 < 路線価での計算結果 < 売値(実勢価格)

Cの場合が、一般的なのかなと思います。

まぁ、売り主としては、高く売れるなら、高く売りたいですよね。

路線価と売値が近い土地ほど、本来の土地の資産価値に近づき、路線価と売値が離れる土地ほど、人気が高いプレミアがついた土地といえます。

 

では、土地は実際にどのくらいの価格で取引されているのでしょうか?

見つけた土地や、提案された土地の「提示価格」はわかりますが、実際の取引額ってわからないですよね。
(土地の値段はあってないようなものなので交渉で大なり小なり変わってきます。)

このような情報が掲載されているのが、国土交通省の「不動産取引価格情報検索」土地総合情報システムです。

 

「不動産取引価格情報検索」土地総合情報システムで実際の取引額を調べる

「不動産取引価格情報検索」土地総合情報システム

「不動産取引価格情報検索」土地総合情報システムとは、
不動産市場の信頼性・透明性を高め、不動産取引の円滑化、活性化を図るため、国土交通省が不動産の取引当事者を対象に不動産取引のアンケート調査を実施し、その結果得られた回答などについて物件が容易に特定できないよう加工した上で公表するものです。

実際に土地を購入すると、その後、アンケート調査がやってきます。

回答は任意なのですが、信頼性や透明性を高めるために、ぜひ、協力しましょう!

 

都道府県、市区町村、地区を選択すると、希望エリアの土地の取引情報が一覧で出てきます。

このシステムの凄いところは「取引時期」を選択すると

過去の取引情報も参照できる!!

ということです。

30年以上前の土地取引情報までも参照することができちゃいます。

 

見るべきポイントとしては、購入したい土地の

・周辺の土地の値段は坪当たりいくらなのか?
・ここ5~10年程で、周辺の土地の値段は、上がっているのか?下がっているのか?

ということになります。

 

取引単価が上がっている土地であれば、今後も上がる可能性が高いですし、取引単価が下がっている土地であれば、今後も下がる可能性が高いですよね。

土地を「資産」として考えるのであれば、この考え方も重要かなと思います。

土地は人気投票のようなものです。

みんなが良いと思う土地は、購入希望が多いため競争が激しく、価格は高めとなり、更にすぐに決まってしまいます。

みんなの興味が薄い土地は、購入希望が少なく競争がないため、価格は低めとなり、じっくり検討する時間もできます。

 

土地決めって、じっくりと思っていても、探しているうちに焦ってくるのですよね。

長く住む土地ですので、焦って決めて、後で後悔するのも嫌ですよね。

土地を見に行く前に、事前にしっかりと調査をしておいて、わからないことはプロである不動産屋さんに相談しましょう!

 

100点満点の土地は、なかなか見つかることはありません。

・希望するポイント
・嫌だなと思うポイント

を決めておいて、バランス良く検討してきましょう!

 

私の場合は

「悪い点を数えていたら、キリがありません」

「良い点を7つ数えられたら、それは良い土地です!」

という不動産屋さんのアドバイスが良かったです。

 

皆さんも、素敵な土地に巡り合ってくださいね!

 

 

↓こちらのコラムもご参考ください。

土地っていくらなの?みんなが知らない「5つの価格」#一物五価

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。




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