家を建てたい人のための情報マガジン

カーポートのメリット・デメリット、外構予算にしっかり入れよう!




皆さん、駐車場は何台分、設置していますか?

公共交通網の広がった都市部では車は必要ないかもしれませんが、それ以外の地方では車は必須です。

自宅には、最低2台の駐車場が必要な時代ですね。

 

さて、駐車場に「カーポート」は設置されますでしょうか?

今回のコラムでは

・カーポートのデメリット

・カーポートのメリット・役割

について考えてみたいと思います。

 

【カーポートのデメリット】

カーポートは設置したほうが良いと思うのですが

敢えて、敢えてのデメリットを考えてみましょう。

 

1.コストがかかる

これは言うまでもありませんね。

カーポートの三大メーカーのホームページを見てみましょう!

 

LIXIL カーポート・ガレージ一覧

三協アルミ カーポート

YKK AP

実に様々な商品がありますね。

1台用のカーポートの相場:15~60万円
2台用のカーポートの相場:20~150万円
3台用のカーポートの相場:50~200万円

となっています。

これにプラスして、工事費+αが必要となります。

 

2.駐車場が少し狭くなる

カーポートは「柱」で支えられています。

支え方は大きく3種類にわかれます。

 

・片支持タイプ

よく見かける、1台用のカーポートに多いですね。
片側のみに「柱」があるタイプです。

・両側支持タイプ

こちらもよく見かける、2台用のカーポートに多いですね。
両側に「柱」があるタイプです。

・後方支持タイプ

高級カーポートに採用されているものが多いです。

カーポートの後ろ側に「柱」があり、後ろ側から片支持で支えるタイプとなります。

車が停めやすいのが良いですね。

 

このように、カーポートの設置には「柱」が必要です。

「柱」の太さ自体は1600(mm)程度なのですが、基礎部分で壁にピタッとつけるわけにもいかず、結局2000(mm)ぐらいは出てきます。

駐車場の設計はしっかり考えよう!家の建築面積が決まった後では後悔しますよ。

この「柱」の太さ+α部分だけ駐車場が狭くなってきます。

「間取り」を失敗しないために。ちゃんと「距離」を測ろう!

 

3.家や外構のデザインを崩すことがある

家の外観デザインって、ものすごく検討しますよね。

外構のデザインも、予算は限られますが、しっかり検討しますよね。

しかし、予算の関係があると思うのですが、カーポートってあまりしっかり検討しないのですよね。

安いほうがいいかな、と価格帯から選ぶと、完成した時に、家の雰囲気を壊してしまうことも。

これはこれで外構デザインの一つなのですが、思ったより軽視してしまいがちなのがカーポートです。

「家を建てる」のと「住まいをつくる」のは違うのです!

外構(エクステリア)の工事って、建物と「別」なんですよ!(お金も会社も)

 

カーポートのデメリットについて書いてみました。

逆に言えば、この程度しかデメリットがないとも言えますね。

 

【カーポートのメリット・役割】

さて、カーポートのメリットです!

カーポートには様々な役割があります。

順番に見ていきましょう。

 

1. 雨除け

1台用のカーポートでは、実は濡れちゃいます。

1台用の幅(間口)は、2.4m~3m。
(それ以上広いものは両側支持タイプとなります。)

1人しか車を利用しないのであれば良いのですが、家族と両ドアから出入りする場合は、傘が必須となります。

できるだけ、少しでも幅が広いものを選ぶのをお奨めします。

 

2. 雪除け

降雪がある地域では、カーポートがあると除雪作業が減ります。

ただし、重量注意です。

理科で習いましたが、水は1m×1m×1mで1tもの重さです。

カーポートには、耐風圧や積雪強度の高いものが数多くありますので、降雪地域では強度の強いものを選択しましょう。

 

3. 霜除け

冬場の霜は、夜間に冷えた地面や車体に、空気中の水分が凍って結晶化することで起きる現象です。

車のボンネットや窓ガラスなど、ガチガチに凍ってしまいますよね。

雲一つない晴れた日の夜ほど、放射冷却で地面が冷えます。

遮蔽物であるカーポートは、放射冷却で車体が奪われる熱を防ぎ、空気中の水分が凍って降りてくることを防ぎます。

寒い朝でも、びっくりするほど車体が霜が付きません。

霜を落とす手間って、けっこう大変ですよね。

カーポートがあれば、霜を落とす手間が大きく省けます。

 

4. 車内の温度上昇の抑制

 

太陽が車に当たると、温室効果で、車内温度は70度を超えることもあるといいます。

カーポートの素材には

・スチール
・FRP(繊維強化プラスチック)
・ポリカーボネート

などがあります。

FRPには、「熱線遮断加工」が施された製品もあります。

ポリカーボネートには、「熱線遮断加工」「熱線吸収加工」が施された製品もあります。

カーポートがあれば、直射日光が車に当たりにくいので、夏の車内温度を抑える効果があります。

ただし、太陽は180度動くので、実はけっこう太陽光が当たります。

 

5. 紫外線除け

車の塗装を劣化させる原因の一つが紫外線です。

カーポートがあれば、太陽光の紫外線が車に直接当たらないので、車の塗装が長持ちします。

ただし、太陽は180度動くので、実はけっこう太陽光が当たります。

 

6. 鳥の糞除け

車の塗装を劣化させる原因の一つが鳥の糞です。

鳥の糞は尿酸でできています。

白い色が尿酸の色ですね。

カーポートがあれば、鳥の糞から車の塗装を守ります。

だだし、その分、カーポートの掃除が必要です。

雨で汚れが落ちやすい、汚れにくい素材の「防汚タイプ」を選ぶのもお奨めです。

 

 

ということで、カーポートのメリットでした。

 

カーポートには、他にも様々な使い方があります。

奥行が長い1.5台用でしたら、自転車やバイクも置くことができます。

 

また、家の壁に隣接させると、洗濯物の干し場としても使えます。

テラス屋根と同様、オプションで目隠しパネルもありますので、周りからの視線も気になりません。

 

カーポートは様々な商品がありますので、ぜひ、しっかり予算に組み込んで検討してくださいね。

デザイン性が良いカーポートは高くこそありますが、家がおしゃれでカッコよくなりますよ♪

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。




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