家を建てる際に、もっとも楽しい時間が「間取り」決めです!!
住宅会社との契約も終わっていますので、あとは理想の家に向かって一直線に進む最初の段階です。
ハウスメーカー等は図面とともに3Dパース等を作成してくれるのでわかりやすいのですが、建物に慣れていない人は、図面から立体図を想像しにくいものです。
最近は、「マイホームデザイナー」というソフトウェアで、簡単に立体イメージを作成することもできるそうです。
家づくりのInstagramを見ていても、利用されている方がけっこう多いですね。
私も個人的に使ってみたかったのですが、幸い、住宅会社より立体パースをいただいていたので、そちらでイメージできました。
さて、「間取り」決めで、最も後悔するのが、
住み始めて「こんなはずじゃなかった・・・」
というものです。
・えっ、思ったより部屋が狭い!
・家具が入らないのですが・・・
・ドアの幅って、こんなに狭かった?
などなど、図面では大丈夫と思っていたのに、建ってみると意外と違うということがあるのですよね。
原因はいくつかあります。
目次
1.尺モジュールで頭の中でイメージしているが「柱の幅」を考慮に入れていない。
間接的にですが、こちらが参考になります
2.図面に書かれているイメージ家具や車が小さすぎる。
駐車場に関しては、こちらが参考になります。
駐車場の設計はしっかり考えよう!家の建築面積が決まった後では後悔しますよ。
3.自分自身が「間違った空間認識をしている」
これが今回のコラムのメインテーマです!
なんか、図面を見ていると
「プロの方が設計してくれているから大丈夫だろう」
という、謎の安心感があります。
図面は、何回も見ていて、最終的に自分自身で確認して承認印を押すわけですが、この「空間認識」がずれていると、「思ってたのと違う!」ということになってきます。
誰の責任でもなく、最終的に、自分自身の責任です。
こんなことにならないように、しっかりと「空間認識」をすることが大切です。
私が行っていたやり方を記載しますね。
必要なものは、
三角スケールと、
コクヨ 三角スケール プラスチック芯 15cm TZ-1562
タジマ ハイ-25 5.5m 25mm幅 メートル目盛 H25-55BL
5m以上のメジャーや巻尺と、
タジマ ハイ-25 5.5m 25mm幅 メートル目盛 H25-55BL
『テープメジャー50m』両面メモリ(メートル・フィート表示)巻尺
レーザー距離計です!
BOSCH(ボッシュ) レーザー距離計 GLM40 【正規品】
少々、出費が必要ですが、これは絶対に手に入れておいた方が良いです。
間違いなく、三種の神器となります!
1.まずは図面をしっかりと見て、各距離を測ります。
図面の注意が必要なのは「柱の幅」が考慮されていないということ。
基本的に図面は、柱の中心から中心の距離で記載されています。← ここ大切!
例えば柱が12cm角のものでしたら、柱の半分は12cm÷2=6cmですので、両端で6cm×2=12cm分、部屋が狭くなります。
(正確にはその上に壁が貼られますので、もう少しだけ狭くなります。)
この距離を、図面に書き込んでいきます!
三角スケールを使って、細かな寸法を測っていきます。
図面をPDFで送ってもらう場合、印刷すると、そこに書かれている縮尺は間違いなく、三角スケールとずれていますので注意が必要です。
必ず、住宅会社からもらう図面の上に三角スケールを置いてください!
2.今、住んでいる場所で、レーザー距離計で幅を測りまくります。
例えば、キッチンの幅、キッチンの前面と後面との間の距離。
ソファに座ったときの、テレビまでの距離。
ダイニングテーブルを置いたときの、テーブルと壁の距離。椅子と壁の距離。
まずは今お住まいの環境の広さについて、具体的に数値で頭に入れていきましょう!
広いのか?狭いのか?ゆとりがあるのか?窮屈なのか?
図面の数字が体感的にわかってきます。
大きなダイニングテーブル、大きなソファは魅力的ですが、
部屋に入れてみてびっくり!
とういことが多々あります。
あれ?新しい家のダイニング、こんなに狭かった???
とならないように、設計段階で具体的に数字として落としこんでいく必要あります。
もちろん、天井の高さ、廊下の幅、階段の幅、トイレの広さ、洗面所の広さ、クローゼットの奥行き・幅、玄関の広さ等、ありとあらゆるものを測定してみましょう!
今の住んでいる場所の広さ、図面を見比べながら、広さを体で確認しましょう!
3.メジャーや巻尺を使って、購入したい家具のサイズを出した状態で床に置きます。
先の方法と同時に、メジャーや巻尺を使って、家具のサイズを実際に目で確かめましょう!
寸法を固定したメジャーや巻尺を床に置いてみるだけで、一目でわかります。
現在の家具より、どれくらい大きくなのか、といったワクワクも体感できます。
図面と家具のカタログ値を見比べるだけだと、失敗する確率が高まります。
家具の高さも重要ですので、しっかり測って、現在の家具と比べてみてください。
家の中だけでなく、家の外も測りまくりましょう!!
4.現在の駐車場の縦横の長さを測ります。
外構を検討する際に、よく失敗するのが駐車場スペースです。
住宅会社から、○mぐらいあれば大丈夫ですよ!と言われても、しっかりと検討しましょう。
片側のドアだけ開けばよいのか? 両側のドアが開けばよいのか?
2台並列で止めるならば、同時にドアが開くようにするのか?それとも1台が開けばよいのか?
駐車をした際に、家の外壁との距離はどのくらいなのか?
トランクやバックドアは、駐車した状態で開くのか?
特にカーポートを設定する際には「2000mm」ぐらいは柱で取られますので、注意が必要です。
2台用のカーポートの場合は、気をつけないと、とても窮屈になることも。
駐車場の設計はしっかり考えよう!家の建築面積が決まった後では後悔しますよ。
5.外構の各距離もしっかりと測ります。
駐車場を含めた外構の部分も、しっかりと巻尺やレーザー距離計を使って測っていきましょう!
特に「塀」の厚みを考慮しなければなりません。
「塀」を建てるには「土台」が必要です。
ブロックの幅は100mmまたは120mmが一般的です。
おしゃれなブロックの幅は150mmと広めです。
「土台」の幅は、ブロックの幅より更に広い訳ですね。
基本的にこの土台の幅は、すべて自分の敷地内となりますので、注意が必要です。
(分譲地等で隣地がある場合は、中央線に土台の真ん中がきますので、半分の長さとなります。)
家が建った後に「思っていたのと違う!」となっても、どうしようもありません。
後悔、先に立たず。
これから長い間、住んでいく家です。
設計士を信用する事はもちろん大切ですが、必ず、すべての寸法を測定して、体感して、自分自身の目で確認していきましょう!
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
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