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屋根瓦を見直そう!「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」工法をご存知でない!?

わたくし、いっしーは「屋根は瓦」派です。

 

twitterで、@onoderasan001 さんが、瓦について書かれているマンガを見ました。
(三州瓦のPRマンガ)

 

その中に出てきた

「もしかして、瓦に関するガイドライン工法をご存知でない!?」

ガイドライン工法について、今回は解説していきます!

 

1995年1月17日に発生した、阪神・淡路大震災。

104,906棟の家屋が全壊144,274棟の家屋が半壊しました。

 

耐震性を考慮した1981年の建築基準法改正以前の木造住宅の崩壊が多く見られました。

筋交いが入っていない建物が多かったようですね。(本当に怖いです)

そのため、建物の構造が弱く、建物が崩れた際に、壁や屋根瓦の下敷きになって圧死した方が多かったとのこと。

 

そこで、建築基準法は1996年、2000年、2006年、と改正されます。

 

そして、2008年に発刊されたのが「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」です。

 www.yane.or.jp
http://www.yane.or.jp/manual/guideline.pdf
http://www.yane.or.jp/manual/guideline.pdf

発行
社団法人 全日本瓦工事業連盟(全瓦連)


・全国陶器瓦工業組合連合会(全陶連)
・全国厚形スレート組合連合会

監修
・独立行政法人 建築研究所(研建)

 

屋根瓦の施工方法をガイドライン化し、より安全な瓦屋根の住宅づくりに取り組むことになりました。

 

2019年、千葉県で台風15号(令和元年房総半島台風)の被害が起こりました。

この台風で、457棟の家屋が全壊4,806棟の家屋が半壊しました。

 

「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」のガイドライン工法で仕上げられた屋根でさえ、被害が多く発生。

漏れていた部分的な工法や耐風圧による被害を減らすために改めて追加試験が行われました。

 

その結果をもとに、2021年7月1日

「2021年改定版 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」

へとガイドライン工法はバージョンアップしました。


定価: 3,400円(税込)

発行
一般社団法人全日本瓦工事業連盟(全瓦連)


・全国陶器瓦工業組合連合会(全陶連)
・全国PCがわら組合連合会
・一般財団法人 日本建築防災協会(建防協)

監修
・国土交通省国土技術政策総合研究所(国総研)
・国立研究開発法人 建築研究所(研建)

2021年11月22日付けで、一般財団法人日本建築防災協会より

2021 年改訂版 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン 質問・回答集

も出ています。

 

2022年1月1日からは、瓦屋根の緊結方法が強化されます。

国土交通省
2021 年改訂版 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン 質問・回答集

 

2022年1月1日以降に建築物を新築等する際には、瓦屋根(粘土瓦、セメント瓦)について強風対策を講じる必要があります。

 

①緊結箇所

改正前
軒、けらば:端部から2枚までの瓦
むね:1枚おきの瓦

改正後
軒、けらば、むね、平部:全ての瓦

②緊結方法

改正前
銅線、鉄線、くぎ等で緊結

改正後
瓦の種類、部位、基準風速に応じた緊結方法を規定

 

こちらのサイトに、ガイドラインの3つのポイントがまとめられています。

 

(1)釘の本数を増やす

2000年までは、瓦4枚につき、釘を1本使って瓦を浅木に止めていたそうです。
ガイドライン工法では、瓦2枚につき、釘を1本使うことが最低基準となっています。
可能ならが、瓦1枚につき、釘を1本使う「全数緊結」が推奨されています。

(2)棟瓦の乾式化

これまでの瓦屋根は、瓦(平瓦)は乾式工法、棟瓦だけは湿式工法で仕上げられていることが多いです。
(棟瓦というのは、瓦屋根の頂上部分にある瓦のことを言います。雨漏り防止が最大の役割です。)
しかしながら、湿式工法は瓦を固定する力が弱い工法のため、大きな地震や台風で、棟瓦が崩れる原因となっています。
そこで、ガイドライン工法では、棟瓦の乾式工法が定められています。

(3)防災瓦

ガイドライン工法以降の瓦は、瓦1枚1枚がツメ(アーム)で連結する形になっています。
この瓦を、防災瓦というそうです。
連結しているため、ずれが生じにくく、大きな地震や台風に強い瓦となります。

 

山形県瓦工事事業組合のホームページに掲載されている、施行ガイドラインがわかりやすいので、ご参考ください。

 

屋根瓦の最大のメリットは、耐久性が高いことです。

・日本瓦 60年
・スレート瓦 20年
・ガルバニウム鋼板 30年
・セメント瓦 30年

 

しかしながら、地震や台風により、瓦が崩れたり、落下したりすることが、危険視されてきました。

現実は「構造的に問題のある建築に瓦屋根のものが多かった」ということが、「瓦が重いから問題」と誤解されてきた歴史があります。

 

「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」を守った、屋根瓦の施行をしていただくことで、より安全な住宅が生まれます。

ただし、「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」の遵守は必須義務ではありません。

ガイドライン工法で施工ができる瓦葺工事会社は、一般社団法人全日本瓦工事業連盟のホームページから探すことができます。

「認定店」のマークがついている会社が、ガイドライン工法をおこなえる会社です。

ぜひ、ご参考ください。

 

「屋根は瓦」派の皆さま、100年に1度の災害が毎年のように起こる今日この頃、屋根瓦のガイドライン工法で、安心して過ごせる住環境を作りましょう!

 

こちらもご参考ください。

家のメンテナンス、ちゃんと考えよう!とっても大切です。

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。




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