梅雨前線の記号って知っていますか?
こんな記号です。
前線とは、冷たい空気(寒気団)と暖かい空気(暖気団)の境目で地表と交わる部分をいいます。
梅雨前線は「停滞前線」とも呼ばれ、暖気団と寒気団の勢力が同程度で、前線がほとんど動かず、停滞してしまう状態です。
前線付近では温度差が大きいため、暖かい空気が寒い空気の上に上昇して雲を発生させます。
そのため、前線付近では雲が発生しやすく、雨が降りやすくなります。
2021年の梅雨入りは早いですね!
各地の梅雨入り状況はこちら(2021年5月18日現在)
5月5日 沖縄地方、奄美地方
5月11日 九州南部地方
5月15日、九州北部地方、中国地方、四国地方
5月16日 近畿地方、東海地方
昨年と比べて、沖縄地方で11日も早く、九州北部では27日も早いそうです。
さて、梅雨といえば湿気、湿度対策が問題となってきます。
ジメジメしたり、カビが生えやすくなったり、嫌ですよね。
今回のコラムでは、王道の湿度対策についてまとめています。
1.まずはカビ対策をしっかりと!
カビの原因はカビです!
今のうちに、原因となるカビを取り除いてしまいましょう!
普段「なんとなく掃除できていない場所」がカビのリスクとなります。
カビは、アレルギーや肺炎の原因にもなります。
家族の安全のために、まずは、カビ掃除から始めましょう!
カビ対策、カビ掃除については、こちらのコラムをご覧ください。
シンク下や、クローゼットなど、月に1回ぐらいは、収納物を全部出して風通しすることも、カビ予防に大切です。
2.窓を開ける時は湿度チェックをしっかり!
「窓を開けると空気の入れ替えができるので、湿度が下げられる」
と思われている方もいらっしゃるかと思います。
これは、正しくもあり、間違いでもあります。
まずは、こちらのコラムをチェック!
結露を出さずに、乾燥から喉を守る方法はこれだ!中学校2年生の理科のお話。(相対湿度と絶対湿度と飽和水蒸気量)
湿度計って「%」で示されますが、この「%」って、あまり意味はないのですよね。
気温が違うと、同じ「%」でも、水蒸気量(g/m3)がまるで違ってきます。
気温が上がるほど、空気が保持できる水蒸気量(g/m3)が増えますので、同じ水蒸気量(g/m3)でも、「%」が低くなっていきます。
これが、相対湿度(%)と、絶対湿度(g/m3)の違いです。
つまり、外気の水蒸気量(g/m3)と、室内の水蒸気量(g/m3)を比較することが大切なのです。
「室内の湿度を下げる」ことが目的の場合、
外気の水蒸気量(g/m3)< 室内の水蒸気量(g/m3)
の時は、窓を開けた方がよい。
外気の水蒸気量(g/m3)> 室内の水蒸気量(g/m3)
の時は、絶対に窓を開けてはいけません!
絶対湿度が計れる湿度計も簡単に手に入りますので、ぜひ、一家に1台持っておきましょう!
3.まずは、エアコンで除湿しましょう!
最初に結論ですが、細かな点を恐れずに言い切ってしまうと
除湿運転 と 冷房運転 はほぼ同じです!
つまり、冷房運転でも除湿できるということです。
「除湿運転をすると寒くなる」という経験をされた方が多いと思いますが、それもそのはず、冷房運転とほぼ同じだからです。
上記を踏まえた上で、エアコンの除湿運転について、ちょっと解説します。
除湿運転には「弱冷房方式」と「再熱除湿方式」の2種類があります。
「弱冷房方式」は、その名前の通り、弱い冷房運転です。
部屋についている、ほとんどのエアコンの除湿運転は、この「弱冷房方式」となります。
そのため、先の説明のように、温度を高めの冷房運転と変わりはないのですね。
「再熱除湿方式」は高級機種についている機能ですが、冷房で空気中の水分を減らした後に、寒くならないように暖房で空気を温める方式です。
冷房の後、暖房しますので、電気代が少し高くなりますが、室内温度は下がらないため、寒くならないのがメリットです。
どちらが良い悪いではなく、除湿には2種類あるということを知っておいてください。
ダイキンさんの「空気の学校」で、わかりやすく解説されていますので、ご参照ください。
4.最強の除湿方法、除湿機の活用
「除湿」を目的とするならば、やはり、専用機の「除湿機」が最強です。
洗濯物の室内乾燥のために、持っている方も多いのではないかと思います。
除湿方法には「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」がありますが、詳しく知りたい方は、以下のコラムをご参照ください。
ご存知の通り、除湿機はものすごい量の水が取れます。
空気って、こんなにも水を含んでいるのか!と驚嘆するばかりです。
ただし、多くの除湿機は、ヒーターで空気温を上げて、飽和水蒸気量を高めることで、洗濯物から水分が蒸発しやすいようにしています。
気温が上がりますので、梅雨時期である初夏には「暑い」のですよね(汗)
逆に、長雨でちょっと冷える日などは、除湿機での除湿が効率が良いかもしれません。
5.やっぱり空気を動かすことが一番!
「除湿」と平行して行いたいことは、サーキュレーターでの空気の拡散です。
同じ家の中でも、お風呂場やキッチン、トイレなどの水回りは、湿度が高くなりやすい場所です。
1階と2階では、気温も違うため、飽和水蒸気量も変わりますので、湿度も変わってきます。
そのため、空気を拡散して、動かしてあげることで、湿度が局所に溜まりにくくなります。
お奨めなのは、やはり「サーキュレーター」ですね。
サーキュレーターと扇風機の違いが気になる方は、こちらのコラムをご参照ください。
近年、サーキュレーターは小型で安価となってきました。
アイリスオーヤマ サーキュレーター 18畳 PCF-SC15T
湿度対策の一環として、1階、2階に、各1台ずつは設置して、空気を拡散し続けることをお奨めします。
電気代もほとんどかかりません!
ということで、梅雨時期の王道の除湿対策についてまとめてみました。
2021年は長梅雨になることが予想されています。
雨が続くと、気持ちがどんよりしますが、しっかりと湿度対策をして、家の中は快適に過ごしていきましょう!
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
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