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結露を出さずに、乾燥から喉を守る方法はこれだ!中学校2年生の理科のお話。(相対湿度と絶対湿度と飽和水蒸気量)




だんだん寒くなってきましたね。

皆さん、室内に温度計、湿度計を置いていますか?

これから寒くなり、湿度管理は重要ですよね。

とは言うものの、湿度ってどのくらいが良いのでしょうか?

乾燥予防で加湿器をかけていると結露が出るのも嫌だし・・・。

ということで、今回は「湿度」のお話です。

皆さん、湿度って2種類あることをご存知でしょうか?

「相対湿度」 と 「絶対湿度」 です。

 

よく、湿度○%といいますが、これは「相対湿度」の話なのですね。

 

実は、空気というのは気温によって、含むことができる水分量が全く違うのですよね。

この○℃の時に、最大限含むことができる水分量のことを「飽和水蒸気量」といいます。


(画像引用:http://lowpressure.seesaa.net/article/416114617.html

 

この飽和水蒸気量に対して、どのくらいの割合で空気が水分を含んでいるのか?

相対的に考えてみましょう!というのが「相対湿度」となります。

 

簡単にいえば、

気温10度の時の湿度50% と 気温30度の時の湿度50% は、含んでいる水分量は全く違うのですよ!

ということです。

 

興味のある方のみ、具体的な数値を示しますと、
(興味のない方は読み飛ばしましょう♪)

気温10度の時の飽和水蒸気量は9.41g/m3
気温10度の時、湿度50%の空気に含まれる水蒸気量は4.71g/m3

気温30度の時の飽和水蒸気量は30.38g/m3
気温30度の時、湿度50%の空気に含まれる水蒸気量は15.19g/m3

となります。

同じ湿度50%でも、気温30度の時の方が、ウェットなのですよね。

だから、冬の方が乾燥しやすいのですよね。

この実際に空気に含まれる水蒸気量のことを「絶対湿度」といいます。

この「絶対湿度」が重要なのです!!

 

 

そんな計算面倒くさい!という人も大丈夫!!

絶対湿度が計れる湿度計も、手軽に手に入ります。

 


A&D みはりん坊ダブル AD-5687

 

 

まとめますと、

相対湿度の単位は「%」
絶対湿度の単位は「g/m3」

相対湿度は「率」、絶対湿度は「量」となります!

 

この「絶対湿度」の量が、飽和水蒸気量を上回ると、空気が水分を保持できなくなって液体の水となって出てきます。

これが「結露」なのですね。

 

先の例でいえば、

気温30度、湿度50%の空気を10度まで冷やすと、15.19-9.41=5.78g/m3の水分が結露となって出てくるというわけです。

この時、気温10度、湿度100%の状態です。

この状態で加湿なんて行うと、すべて結露になってしまいます!

 

実際には、部屋の温度が高くても、窓の温度が低くければ、結露となりやすいのですよね。

ご家庭にある温度計、湿度計では、この「絶対湿度」は表示されていません。

計算式はあるのですが、簡単に計算してくれるサイトを見つけました。

↓温度と湿度から水蒸気量を計算するプログラム
(計算で出てくる水蒸気量が絶対湿度のことです。)

 idea.eco.coocan.jp
温度と湿度から水蒸気量を計算する
http://idea.eco.coocan.jp/kousaku/v-etc/seidenki/suijyouki.html

ぜひ、こちらで計算をしてみてください。

計算サイトがなくなっていました。

現在の「絶対温度」は計算できませんが、飽和水蒸気量(絶対湿度100%)を計算できるサイトを貼っておきます。

飽和水蒸気量計算

あとは相対湿度がわかれば

飽和水蒸気量(g/m3)×相対湿度(%)=絶対湿度(現在の水蒸気量・g/m3)

と、絶対湿度が計算できます。

 

熱のプロに聞いたところ、絶対湿度が9g/m3以上ないと、乾燥で喉を痛めてしまう可能性が高くなるとのことです。

風邪やインフルエンザにもかかりやすくなってしまいますよね。

理想としては、絶対湿度が11g/m3の状態が快適とのことです。

健康のためにも、上記の計算プログラムで、絶対湿度を測定する習慣をつけましょう!

 

ちなみに、結露対策としては、結露しやすい場所の温度を知ることが必要です。

しかし、室温は温度計で測れますが、窓やサッシの温度ってどうやって測ったらよいのでしょうか?

実は良いものがあるのです。

 

それが、赤外線放射温度計です!

Bosch Professional(ボッシュ) 放射温度計 GIS500

多少の誤差がありますが、非常に安い製品も出ています。

温度を計りたいものに赤外線放射温度計向けて、ピッとすると、1秒もかからない時間で温度を測定してくれます。

 

ということで、

1.室内の温度と相対湿度を見る
2.計算サイトで絶対湿度を計算
3.赤外線放射温度計で窓やサッシの温度を測定
4.窓やサッシの温度における飽和水蒸気量と絶対湿度を比較

この4つの作業をするだけで、【窓の結露】は防げます!!

 

加湿器をつけるかどうかの判断も容易になりますね♪

冬の乾燥を防ぎながら、結露も予防。

快適な冬のライフスタイルを確立していきましょう!

 

湿度や結露について、根本的に理解されたい方は、こちらもご参考ください!
中学校2年生の理科です!

絶対湿度をちゃんと計算したい方はこちら!


絶対、知らなくて良いです!(笑)

 

窓の断熱性はこちらの記事を!
窓と断熱性(壁の断熱材より窓の方が超重要なお話)

 

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。

 




 

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