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窓と断熱性(壁の断熱材より窓の方が超重要なお話)




「窓がわかる本 設計のアイデア32」

という本を読んでみました。


窓がわかる本:設計のアイデア32

【学びポイント】
デザイン ★★★☆☆
性能   ★☆☆☆☆
コスト  ☆☆☆☆☆
その他  ★★☆☆☆

 

いや、正確には眺めていました(笑)

素人なので、まぁ、そんなものです。

窓の歴史や、窓の活用方法がとてもよくわかります。

 

さて、今回は窓と断熱性について。

 

窓はペアガラスで♪

なんて思っていたら、時代はトリプルガラスになっていました。

LIXILのレガリスという商品にいたっては、なんと「5枚ガラス」!!

LIXILのレガリス

すごい時代です。

 

窓の性能を考えるときに使われる指標が、熱貫流率(U値)というものだそうです。

熱貫流率(U値)とは、

窓の内外の温度差が1℃あったときに、単位時間あたりに窓の面積1㎡を通過する熱量を表したもの。

とのことで、

この熱貫流率(U値)が小さいものほど、断熱性に優れている

といいます。

 

ちなみに、トリプルガラスの熱貫流率(U値)は、0.9~0.7ぐらい。

LIXILのレガリスは、なんと、0.55だそうです!

ペアガラスは軽く調べた程度ですが、3.5~2.0ぐらいだそうです。(標準タイプとのこと)

窓と窓の間も空気ではなく、熱を通しにくいアルゴンガスやクリプトンガスが入っています。

 

性能でいうと、

空気 < アルゴンガス < クリプトンガス < 真空

という順番なのだとか。

 

Low-Eガラスというのも標準になってきたような気もします。

複層ガラスにおいて、特殊な金属膜を中間層側のガラス表面に貼り付けたものをLow-Eガラスといいます。

赤外線を反射することで、室内の暖かさが外に逃げないようにしたり(冬)、夏の暑さが室内に入りにくくなる(夏)という効果があります。

 

窓ガラスも大切なのですが、もっと大切なのが「サッシ」です。

 

日本はアルミサッシ文化で、これは世界でもかなり珍しいとのこと。

このアルミの熱伝導率はものすごいため、熱がどんどん逃げていきます。

熱貫流率(U値)でみると、

アルミサッシ+単板ガラス は 4.65以上!

日本最高基準となる
アルミサッシ+複層Low-Eガラス+アルミスペーサー で 2.33以下

ということだそうです。

 

最近、樹脂サッシが普及してきて、窓の性能は劇的にあがってきています。

とはいうものの、樹脂サッシは値段が高いのと、色が限定されてしまう、という悩みもあります。

 

サッシには表と裏があり、

外 アルミ、内 アルミ
外 アルミ、内 樹脂
外 樹脂、内 樹脂

と、大きく3種類にわかれます。

値段も記載順に高くなります。

 

先日、表 アルミ、裏 樹脂を使用している建築会社の方に、使用する理由を聞いたのですが、

・内は絶対に樹脂が良い。
・樹脂は紫外線に弱いので、将来、劣化するとサッシの交換が必要になる可能性もある。
・その点、アルミは紫外線に強い。
・かつ、外 樹脂、内 樹脂 より安い。

ということでした。なるほどです。

 

ちなみに、熱貫流率(U値)は、

外 アルミ、内 樹脂 1.5~1.8
外 樹脂、内 樹脂 0.8~1.3

だそうです。

窓もどんどん進化してきていますね!

 

ちなみに、壁は窓に比べ、熱貫流率(U値)が小さいという事実は重要です。

断熱材において、断熱性が最も低いとされるグラスウールであっても、50mm厚で0.72~1.0、100mm厚だと0.36~0.5。(資料より)

壁、めちゃくちゃ、すごいです!

 

窓って、結構大きな熱の通り道なのですよね。

熱の通り道の50(冬)~70(夏)%は、窓からだそうです。

窓をたくさんつけたいところですが、暑さ、寒さとのバランスが重要ですね。

 

↓こちらのコラムもご参考ください。

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HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。

 




 

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