家を建てたい人のための情報マガジン

外壁こそこだわっていこう!外壁材の違いと流行り







私は、様々な住宅地を散歩するのが大好きです。

いろいろな家を見るのが本当に楽しいです。

田んぼだったところを順番に造成してできた住宅地

大規模開発で造成された住宅地

などなど

 

散歩していて思うのは

建物の外壁を見ていると「建てた時代がわかる!」

ということです。

 

家のデザインの違いもあるのですが

大きな違いは「外壁材」です。

これが5年単位ぐらいで変化してきますので、

見ていて、とても勉強になります。

家を建てる前には、ぜひ、様々な住宅地を散歩されるのをお薦めします!

 

見るポイントですが

「古く感じてしまう外壁材は何なのか?」

「古くても素敵な外壁材は何なのか?」

ということでしょうか。

 

今、あなたが計画している家は、今、流行っているデザインの家です。

 

住宅雑誌に、あなたの家が掲載されているのをイメージしましょう。

今の住宅雑誌に掲載されていたら、きっと、オシャレで素敵でしょう。

では、10年後の住宅雑誌に掲載されていたらどうでしょうか?

20年後の住宅雑誌に掲載されていたらどうでしょうか?

例えば、BOOKOFFの住宅雑誌コーナーに行って、

10年前ぐらいの住宅雑誌を探してみましょう。

きっとあります。

その雑誌を見て、今の自分が憧れる外観デザインがあるのか?

ということを考えてみましょう。

 

現在、30代前半の自分が家を建てた場合、

40代の自分、50代の自分は、このデザインをどう思うのだろう?

という視点を持っておくと、飽きの来ないデザインになるのではないかなと思います。

 

ということで、外壁材について考えてきましょう!

 

1.窯業系サイディング

(参照元:飽きのこない住みやすい家)

 

3,000円~10,000円/平方メートル

多くの家で採用されているのが、窯業系サイディングの外壁。

窯業=ようぎょう と読みます。

ハウスメーカー等の「商品名」がついた家の多くに採用されています。

タイル風、レンガ風、石造風など、本当に様々なデザインがあり、コストを抑えながら、おしゃれな外壁に仕上げることができます。

年々、新しいデザイン・カラーのものが生まれており、年代を感じさせてくれる理由の大きな要因でもあります。

なんでも3,000種類以上もあるのだとか。

凹凸デザインの違いにより、薄いものから厚みのあるものまでありますが、壁の強度や断熱、耐震性などには、厚さは全く関係がありません。

複雑なデザイン、味のあるデザインほど、厚いものになってきて、値段も上がります。

気を付けなければならない点は、サイディングとサイディングを繋ぐ隙間。

目地から水が入らないように、コーキング材を施工されます。

このコーキング材が、一定間隔毎に入りますので、

サンプルだけで選んでしてしまうと、完成した際に、

「思っていたのと違う!」

ということも少なくありません。

コーキング材とサイディング材の色の調和はどうなのか?
サイディング材を縦に貼るのか、横に貼るのか?
サイディング材の幅、すなわちコーキング材の間隔はどのくらいか?

を必ず、確認するようにしましょう!

できれば、希望する窯業系サイディング材を、実際に施工している住宅を見学しておきたいものですね。

窯業系サイディングも、10年以上が経過すると、チョーキング現象が起こってきます。

その際に塗り直しが必要となります。

ツートンカラーの外壁はオシャレですが、塗り直しの際にコストが上がりますので、メンテナンス費用はしっかり準備しておきましょう。

 

 

2.ガルバニウム鋼板(金属サイディング)

(参照元:白×黒トンガリハウス)

4,000円~/平方メートル(ガルバニウム鋼板)

アルミニウムやガルバニウム鋼板など、

金属の板材に樹脂系断熱材を張り付けて形成するものを、金属サイディングといいます。

特に、ガルバニウムは流行っており、スマートでオシャレなデザインになりますよね。

もともとは屋根材として使われることが多かったのですが、最近はそのスマートさから、外壁に使われることが多くなりました。

幅の違い、色の違いなどで、全くデザイン性が変わってきます。

縦に張るのか、横に張るのかでも、イメージが変わってきますので面白いですね。

金属系は錆びにくいので、メンテナンス期間が長いのが特徴です。

ガルバリウム鋼板の場合、耐久性は約15~20年とも。

ただ、傷がつくと錆びたり、腐食したりしますので、定期的な塗装は必要と考えておいた方が、長くきれいに使えます。

時々、「何か」が当たって、凹んでいるのを見かけるのですが、傷や圧に弱いのは金属サイディングでは仕方がないので、注意が必要です。

 

 

3.タイル

(参照元:ムダのない家)

10,000円~/平方メートル(ガルバニウム鋼板)

昔ながらのクラシックなタイルから、欧風スタイルのタイルなど、タイルにも様々なものがありますが、

タイルの外壁は高級感があり、風格があります。

粘土や石材が原料のため、どうしても高くなってしまうのが悩みどころ。

予算があれば、ぜひ、チャレンジしていただきたい外壁材ですね。

タイルは汚れにくいですし、コンクリートと違ってチョーキング現象も起こりません。

初期費用はかかりますが、メンテナンスコストが安くなるので、長期的な視点で検討されることをお薦めします。

 

タイルの張り方には「湿式工法」「乾式工法」という2つの方法があります。

「湿式工法」は、モルタルなどを使って、外壁タイルを張り付けていく方法。

タイル間の目地も埋まります。

職員さんの腕で、仕上がりや耐久性も変わってきます。

湿式は、マンションなど大きな建物に使われるのが一般的だそうです。

「乾式工法」は、接着剤を使って、外壁タイルを張り付けていく方法。

最近の接着剤は性能が良くなり、剥離、落下も起こりにくくなっているそうです。

タイルのみ張りますので、目地は下地のベースサイディングの色となります。

住宅はこの乾式が主流なのだとか。

 

 

4.塗り壁

(参照元:とことん木にこだわった、森林浴の家)

4,000~7,200円~/平方メートル(漆喰)

素敵な家、年数が経っても飽きない家、となると、塗り壁にたどりつくのでしょうか?

HOUSEリサーチでも、塗り壁の外壁の住宅施工例が多いように感じます。

自然な風合いがとても素敵ですよね。

漆喰やモルタルを使って、左官職人さんの職人技で塗っていきます。

コテの当て方で、仕上がりが全く変わってきます。

こちらのサイトを見ると、11種類もの仕上げパターンが説明されています。

どの塗り方でお願いしようか、迷ってしまいますよね。どれも素敵です!

劣化はほとんどしないため、メンテナンス不要と言われるケースもありますが、凹凸があるため、汚れはどうしても付きやすいため、塗り直しを行う場合は、コストが上がることも。

でも、やっぱり憧れますよね。

 

 

5.吹き付け塗装

(参照元:やっぱり切妻屋根が好きのおうち)

2,000~4,000円~/平方メートル(漆喰)

外壁材というより、ベースのサイディングに塗料を吹き付けて行う塗装です。

語彙的には、ローラー塗装 と 吹き付け塗装 という分類になるでしょうか。

リシン、スタッコ(化粧漆喰)、スキンなど、様々な塗装方法があるそうです。

なんとなく昭和のイメージを持っている方は、家の打ち合わせの際に、

「えっ?吹き付け塗装はちょっと・・・」

と思われるかもしれません。

カッコいいデザインのサイディング材のサンプル等を見ていると、悩みますよね。

ただ、全面である必要はないのですが、吹き付け塗装の外壁はお薦めです。

まず、単価が安いこと。

要望を出しすぎて、減額調整を行う場合、吹き付け塗装のことを思い出してください。

次に、実はけっこう飽きない、ということ。

家をたくさん見ているとわかるのですが、吹き付け塗装の外壁は、時間が経ってもあまり飽きがきません。

窯業系サイディングの場合、デザインによっては、すぐに飽きがくることがあるのですよね。

長年使われている吹き付け塗装は、やはり王道なのだと思います。

そして、メンテナンスが安いし、行いやすい、ということ。

吹き付け塗装も10年以上の経過でチョーキング現象が起こってきますので、再塗装は必須です。

メンテナンス費用が安いことに加え、塗り直しの際に色を変えると、家の雰囲気がガラッと変わって、新しい家に住む感じが得られることもメリットの一つです。

 

 

6.羽目板、焼杉(板張り)

(参照元:パッシブデザインの教科書みたいな家)

(参照元:ボサノバが似合うサーファーズハウス)

5,000~6,000円~/平方メートル(焼杉板)

板張りの家もオシャレでカッコいいですよね!

木の経年変化も楽しむことができるので、飽きの来ない家になります。

全面に施工しなくても、外壁の一部を板張りにするだけでも、アクセントができオシャレです。

そして、何より、木の風合いって良いですよね。

 

デメリットをあえて挙げるとすれば、木の風合の経年変化が苦手な人には向いていない、ということでしょうか。

板張りの家で、オイル塗装等を行っておりますが、

1年後ぐらいから、色合いも含めて質感も変わってきます。

木がどんどん乾燥していき、枯れていきますので。

木のウッドデッキを作る際も、同様のことがいえます。

色合いを保つのであれば、1年に1~2回のメンテナンス、オイル塗装は必要になってきます。

 

焼杉の場合、表面を炭化させていますので、雨風に強く、腐りにくいという特徴があります。

そして、表面が炭化してこれ以上は燃えないため、不思議と防火性も高いのです。

昔ながらの知恵ってすごいですよね。

焼杉の作り方もぜひ、ご覧ください。

 

 

ということで、外壁材をいろいろまとめてみました!

外壁材の選び方で、家のイメージが大きく左右されますので、

ここは、しっかりと悩んでくださいね!

内装の壁紙は低料金で変更できますが、外壁は一生ものですので!

素敵なお家を建ててくださいね。

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。

 




 

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