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「窓の外側の結露」に驚くべからず!窓の断熱性と窓の内外結露のお話




今朝は、うちの外気温は10度を下回りました。季節らしく寒くなってきましたね。

我が家に、こんな日に起こるのが「窓の外側の結露」です。

えっ、窓の内側でなくって、窓の外側???

最近の家では、窓の断熱性が良いので、このようなことが起こります。

窓と断熱性(壁の断熱材より窓の方が超重要なお話)

 

一般的な、冬の「窓の内側の結露」の仕組みはこうです。

加湿により、室内空気の絶対湿度が上昇

窓の断熱性が低いために、外気温で窓の外側だけでなく内側の温度も下がる

窓の内側の空気が冷やされ、室内空気の相対湿度が上昇

あふれ出た水分が「結露」となって窓の内側につく

 

(結露についてはこちら)
結露を出さずに、乾燥から喉を守る方法はこれだ!中学校2年生の理科のお話。(相対湿度と絶対湿度と飽和水蒸気量)

 

対して、冬の「窓の外側の結露」の仕組みはこうです。

外気温が下がる

窓の外側が外気温で冷やされる

窓の断熱性が良いため、室温が窓の外側まで伝わらないため、窓の外側の温度が上がらず、冷たいままの状態

窓の外側の空気が冷え続けるにつれ、相対湿度が上昇

あふれ出た水が「結露」となって窓の外側につく

 

こちらは、車がびっしり濡れているのと同じですね。
鉄の熱伝導率は84W/m・K と、超高いですので、すぐに冷たくなってしまいます。)
(車の場合、更に寒くなると、露が霜に変わります。)

 

窓の断熱性が高いと、外気温が窓の内側まで伝わらないので、
窓の内側の温度が下がらず、窓の内側の「結露」は起こりにくくなります。

 

ちなみに、ガラスの熱伝導率は 1.00W/m・K

コンクリートの熱伝導率は 1.63W/m・K ですので、実はコンクリートより熱が伝わりにくいのですが、窓ガラスは非常に薄い!ため、あっという間に熱が伝わってしまうのですよね。

そのために、ガラスとガラスの間に、熱伝導率の低い気体(空気、アルゴンガス、クリプトンガス)を入れて、ペアガラスやトリプルガラスとなったのですね。

窓と断熱性(壁の断熱材より窓の方が超重要なお話)

 

ということで、室内結露予防のためにも、窓の断熱性って超重要です!

トリプル以上のガラス、樹脂サッシを採用されている家は、「窓の外の結露」を楽しんでくださいね。

 

【この日の気温、湿度、温度情報】

午前7時 晴天

室内 気温19.8℃、相対湿度 50%
(室内の場合、温度が8.5℃以下になると、相対湿度が100%を超えるため結露します。)

室外 気温7.0℃、相対湿度 80%
(室外の場合、温度が3.6℃以下になると、相対湿度が100%を超えるため結露します。)

室内窓(トリプル)の温度 9.3℃(結露なし、あと約1℃下がると結露なんですね(汗))
室内窓サッシ(樹脂)の温度 15.5℃(結露なし)

屋外窓(トリプル)の温度 2.0度(結露あり)
屋外窓サッシ(樹脂)の温度 5.1℃(結露なし)

車のルーフ(外側)の温度 1.2℃(結露あり)
車のガラス(外側)の温度 1.1℃(結露あり)

 

【測定にはこちらの機材を使いました】


シチズン コードレス温湿度計(簡易熱中症指標表示付き) THD501

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HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。

 




 

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