家を建てたい人のための情報マガジン

あなたは「開き戸」派? それとも「引き戸」派? ドアの選択で間取りや部屋の使い方が変わります。

間取りと共に考えなければならないのが「部屋のドアの位置」「ドアの種類」です。

「部屋のドアの位置」と「ドアの種類」の関係は密接です!

住みやすさは変わってきますし、壁の長さも変わってきます。

 

部屋に使われるドアの種類には、以下のようなものがあります。

・開き戸(片・両)
(平屋じゃない、ぼくのいえ | HOUSEリサーチ)


いわゆる「開く」ドアですね。
一般的にドアをイメージすると、このタイプですよね。

・引き戸(片・両)
(ムダのない家| HOUSEリサーチ)


いわゆる「横に引く」ドアですね。

・引込み戸、間仕切戸
(ちょっと北欧が香る、ヒュッゲな家| HOUSEリサーチ)


リビングと和室を仕切ったりする場合に使うドアですね。
1尺分の壁から2~4尺分の長さになります。

 

今回は、一般的なドア1枚の「開き戸」と「引き戸」の、メリット・デメリットについて考えてみます。

【開き戸】
(メリット)
デザインがいい
遮断性、気密性が高い(ただし・・・)

(デメリット)
ドアノブが飛び出す
ドアの開閉スペースが無駄になる
ドアを人にぶつけてしまうことがある

 

【引き戸】
(メリット)
ドアの開閉スペースが無駄にならない
開放状態にできる
開き度合いを調整できる

(デメリット)
デザインがシンプル
ドアを引くためのスペースが必要
遮断性、気密性が低い
開き戸より少し値段が高い

 

部屋にアクセントを入れたい場合は「開き戸」がお勧めですね。
やはり「ドア」感は、「開き戸」の方が圧倒的に存在感がありますね。

ただし、開き戸の開閉スペースのために、実質0.5帖は何もできないスペースとなってしまいます。

逆に、こういう間取りの場合は「開き戸」が有効かなとも思います。

 

また、ドアの厚みだけ、間口が狭くなってしまうため、家具等の搬入の場合は、ドアを外さなければならないことも多いですね。

 

先ほど、「開き戸」のメリットに、

遮断性、気密性が高い(ただし・・・)

と書きました。

実際「引き戸」はドアと壁の間に隙間ができるため、「開き戸」よりも遮断性、気密性が低いといわれます。

 

ただし・・・なのですが、

「開き戸」は「アンダーカット」されている場合が多いです。

 

「アンダーカット」というのは、ドアの下に通気のための隙間を作ることです。

シックハウス症候群対策のため、現在の家は「24時間換気」が義務付けられています。

ドアをアンダーカットしておけば、そこから各部屋の空気が流れるために「24時間換気装置」が1台で済むのですね。

各部屋で吸排気をしている場合は「開き戸」のアンダーカットはないのですが、「24時間換気装置」をつけている場合は、基本的には「開き戸」は「アンダーカット」されています。

 

シックハウス対策のマニュアルによりますと、
(一般財団法人ベターリビングのホームページより)

 www.cbl.or.jp 
http://www.cbl.or.jp/info/file/kanki-m1.pdf
http://www.cbl.or.jp/info/file/kanki-m1.pdf

10P
例 ) ・開き戸(ガラリやアンダーカット)のあるもの、折れ戸、引き戸などで居室と仕切られ、
換気経路になっている廊下は居室と一体とみなされます。

17P
換気経路にある扉、例えば、居室の排気をトイレからまとめて排気するため、空気を居室→廊下→トイレと流そうとする場合、その間にある扉は通気の確保が必要になります。
換気経路となるこの扉には有効開口面積で 100 ~ 150cm2 の開口が必要とされます。
通常の開き戸には扉の周囲に隙間があるので、高さ 1cm 程度のアンダーカットやガラリを設けることによって必要な通気の確保ができます。
一般的な折れ戸や引き戸など比較的隙間の多い建具の場合はそのままで換気経路として有効です。

となっています。

 

すなわち、マニュアルに従って、「開き戸」の下には、高さ1cm程度のアンダーカットが設けられているということです。

そのため、遮断性、気密性という点では、「開き戸」と「引き戸」の違いはあまりありません。

 

予備情報として、アンダーカットされている場合、その隙間で幼児が指を挟む事故の可能性があるので、お子さんが小さい場合は注意が必要です。

 

ちなみに、私は「引き戸」派です!

部屋を取る際に、ドアの開閉部分を考えなくてよいです。

また、「引き戸」を開放しておくと、開放感を得られると共に、窓換気を行う際に風が抜けるので便利です。

ただし、間取りを考える際に「引き戸」を引くための壁が必要になりますので、ドアの配置に制限がかかってくるので注意です。

 

ということで、

皆さんは「開き戸」派ですか?「引き戸」派でしょうか?

室内ドアから、間取りを考えるのも楽しいですよ♪

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
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