
こんな記事をみかけました。
あと800万円かかります…「家を買った人」が恐ろしくなる事実
こんな記事を読むと、ちょっと怖くなってしまいますよね(汗)
800万円って、超ローコスト住宅で、延床面積25坪ぐらいの家を建てられちゃう金額です。
まぁ、書籍紹介の記事なので、800万円というのはちょっと大げさなのかもしれないですが・・・
が・・・
「長期優良住宅」を取得された皆さん!
取得して「すまい給付金」をもらった皆さん!
ぜひ、長期優良住宅の分厚い書類の中を読んでみてください!
(たぶん、皆さん、読んていないですよね(汗))
えーと、
・長期優良住宅を維持するために、〇年後の費用が〇〇〇万円かかります・・・
・きちんと維持管理しない場合は、補助金や減税分を返還いただくこととなります・・・
・・・って何これ???
という、驚きの文章を見つけることと思います。
そうなんです!
家を維持するための、メンテナンスコストって、なかなかの金額なのです。
車もそうですよね。
ちゃんと定期点検、車検を受けているので、長く安心して乗れるのです。
家のメンテナンスは、とても重要なのです。
家のメンテナンス費用について
でも、
そんなお金ないよ!(泣)
とならないため、今回のコラムでは、
無理せずにメンテナンス費用を貯める方法
をご紹介させていただきます!
大丈夫です!
必ず、メンテナンス費用は貯まります!
1.新しい銀行口座を1つ作る!
はい。どこの金融機関でも良いですので、家のメンテナンス費用の口座を1つ作ってください。
以下の方法で、この「家のメンテナンス費用口座」にお金がどんどん貯まっていきます♪
実は、専用の別口座を作ることって、とても重要なのです。
この口座に入ったお金は、使ってはいけません。
「家のメンテナンス」のみに使ってよいお金です。
これ、その時が来たら実感するのですが、
普段使いの口座から、「家のメンテナンス」の費用が出ていくと、
とても損した気分
になるのですよね。
精神的ダメージが大きすぎます。
専用口座、すなわち、専用のお財布を作っておくことで、精神面でも安定しますし、金銭面でも生活に影響を及ぼしません。
2.住宅ローン減税を活用する!
住宅ローン減税についてはこちらをご覧ください。
簡単に言うと、
年末の「住宅ローン残高の1%」が、10年間(13年間)に渡って税金還付される仕組みです!
(2020年9月30日までに契約(注文住宅)して、2021年12月31日までに入居した場合には13年間となります。新型コロナで入居期限が1年延長されました。)
この減税制度、ものすごいパワーを持っているのですよね。
しかも、現在の低金利で、年利1%未満の利息で住宅ローンを借りている場合は、支払う利息以上に税金還付されるという、ものすごくお得な仕組みなのです!
具体的に計算してみましょう!
3,500万円の住宅ローンを、35年返済で借りているとします。
わかりやすく、元金均等方式(元金返済が年間100万円)で計算してみます。
(今回の計算は、利息は何%でも同じですので、ご自身の利息で考えてみてください。)
1年後 残高 3,400万円 税金還付額 3,400万円×1%=34万円
2年後 残高 3,300万円 税金還付額 3,300万円×1%=33万円
3年後 残高 3,200万円 税金還付額 3,200万円×1%=32万円
4年後 残高 3,100万円 税金還付額 3,100万円×1%=31万円
5年後 残高 3,000万円 税金還付額 3,000万円×1%=30万円
6年後 残高 2,900万円 税金還付額 2,900万円×1%=29万円
7年後 残高 2,800万円 税金還付額 2,800万円×1%=28万円
8年後 残高 2,700万円 税金還付額 2,700万円×1%=27万円
9年後 残高 2,600万円 税金還付額 2,600万円×1%=26万円
10年後 残高 2,500万円 税金還付額 2,500万円×1%=25万円
なんと、10年間で税金還付額は 295万円!にもなるのです!!
(ちなみに、13年間で364万円となります!)
この計算、「元金均等方式」で計算しています。
皆さんの大半の方が「元利均等方式」を取られていると思います。
「元利均等方式」の場合は、残高がより多くなるので、税金還付額は「更に大きく」なります!
本当に、すごい金額が還ってくるのですよね。
この還ってきた金額を、そのまま1.で作った、
「家のメンテナンス費用口座」に移す
のみです。
「家のメンテナンス費用口座」のお金は、「なかったもの」として忘れましょう!
何もしなくても、10年間で300万円(13年間で364万円)の家のメンテナンス費用が貯まっちゃいます♪
気を付けなければならないのは、
住宅ローン減税の還付は、「所得税」と「住民税」に分かれているということです。
詳細はややこしいので、興味がある方は勉強していただけると良いのですが、
簡単に言うと、
・「所得税」の還付は、銀行口座に「ポンと入金」されて還ってきます。
・「住民税」の還付は、翌年の給料天引きの住民税が「減額」されることで還ってきます。
意識しておかないと、住民税の還付分は、「なんか知らないけど、手取りが増えたような?」ぐらいの感覚になってしまいます。
意識しておかないと、住民税の還付分は、日常生活費で軽く消えてしまうのです。
そこで重要なことは、「所得税」の還付があったタイミングで、
意識して、
「住宅ローン残高の1%」分の金額を、「家のメンテナンス費用口座」に移す
ことです。
きちんと意識しないと、損した気分になってしまいますが、翌年の給与の手取りが増えることで、きちんと戻ってきますので大丈夫です!
いいですか?
「住宅ローン減税の還付金」は使ってはいけないお金です!
これを意識して、実行するだけで、メンテナンス費用捻出の憂鬱から解放され、あなたの家は長期間、快適に保たれていくのです。
3.住宅ローン返済額+1万円 メソッド!
あらためて、こちらの記事をご覧ください。
家のメンテナンス費用について
まず、メンテナンス費用はどのようなものに、どのくらいかかるのかを再確認しましょう。
先ほどの 2.の手法ですが、現代の特別ボーナス手法なのです。特別なんです!
しかも10年間(13年間)しか使えません。
そのため、20年目、30年目の家のメンテナンス費を準備するためには、今回の3.の手法が基本となります。
住宅ローンを設計するとき、
・年収の○倍までなら借りてもOK?
・月収の○%までならローンを組める?
という考え方をされることがあるかと思います。
実はこの金額、「リスク全開!限界値!」の金額を算出するための計算式とも言えるのです。
人生には、様々なステージがあります。
住宅ローンの設計には、「ゆとり」が必要です。
さて、本題に戻りますが、
住宅ローンの設計をするにあたってお薦めするのが
住宅ローン返済額+1万円
で、生活が成り立つように設計する、という方法です。
住宅ローンの返済は金融機関に、
+1万円の返済は、そう!「家のメンテナンス費用口座」に行っていくのです。
マンションを購入されるとわかりやすいのですが、マンションの住宅ローン返済以外に、「修繕積立金」というものを支払っていく必要があります。
この「修繕積立金」は、将来の建物のメンテナンスに使うためのお金です。
(新築マンションの場合、この「修繕積立金」は最初が安くて、経年で上がっていくこととなります。)
自分の持ち家にも、同じように、この「修繕積立金」を支払っていくわけですね。
それが、+1万円 なのです。
1ヵ月1万円ですので、1年間で12万円
10年間で120万円もの「修繕積立金」が貯まります。
30年間で360万円です。
2.の「住宅ローン減税還付額」の300万円と合わせると、
30年間で660万円もの金額となります!
家のメンテナンス費用は、この金額で十分に行えます!
おさらいしましょう!
1.「家のメンテナンス費用口座」を作る
2.「住宅ローン減税還付額」に手をつけない
3. +1万円の「修繕積立金」を行う
この方法が、誰でもできる!、無理せずできる!方法です。
家という資産を持つには、大きなお金が必要です。
家という資産を守るにも、大きなお金が必要です。
だからこそ、意識をするだけで、
時間を味方につけて、大きなお金が貯まります。
時間を味方につけて、将来の不安から解放されます。
あなたの人生を豊かにするマイホーム。
ぜひ、時間を味方につけてくださいね。
さらに余力のある方は、
4.太陽光発電の売電収入
売電収入10年分も「家のメンテナンス費用口座」に移していきましょう。
売電収入は、年間10~20万円
10年間で100~200万円が貯まります!
思い出しましょう!
10kw未満の売電期間は10年ですが
太陽光電池のローン返済期間は35年もあります!
これをやっておくと、11年目からの生活ダメージを全く受けません。
個人的には、10年分の太陽光発電の売電収入は、11年目にまとめて繰り上げ返済に使うのが最も効果が高いと思います!
ぜひ、計算してみてくださいね。
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
住宅会社・設計事務所の皆さま、「HOUSEリサーチ」のご参加をお待ちしています!