「ベランダ」は屋根がある。
「バルコニー」は屋根がない。
はい。ぶっちゃけ、呼び方はどちらでも良いのですが、
家ブログやYouTubeなどで
ベランダ・バルコニー不要論
をよく見かけます。
家ブログだけでなく、プロの方の動画なんかも出ていますね。
ちなみに、私、いっしーとしましては
「えっ?ベランダ・バルコニーはいるでしょ!」
という立場です。
これは、これまでの生活歴の影響が大きいと思うのですが、
・外で太陽と風でカラッと乾かしたい!
・日光消毒は大切!
・室内干しだと洗濯臭がついてしまう!
・外で洗濯物を干すのが気持ち良い!
・防犯面から2階に干したい!
という、ベランダ・バルコニー肯定論派としては、至極スタンダードな理由ですね。
科学的ではなく、論理的でもなく、ただ感情的な理由です。
さて今回は、ベランダ・バルコニー肯定論派側から、ベランダ・バルコニー不要論について考察してみたいと思います!
まずは、ベランダ・バルコニー不要論の理由を分類してみましょう。
目次
ベランダ・バルコニー不要論の理由
【理由1 敷地が広い】
・庭に干せばいいよね!
・1階のサンルームに干してます!
・インナーテラスに干してます!
もう、納得の理由です。
そもそも、敷地が広ければ、庭も作れますし、1階の床面積も広げられますし、1階の外に物干しスペースを確保することもできます。
サンルーム、インナーテラスだと、洗濯物の臭いも起こりません。
はい。敷地が広ければ、ベランダ・バルコニーは不要です!絶対に不要です!
というか、敷地が広ければ、平屋建てますよね(笑)
ただ、逆に言えば、土地面積40坪以下の土地に、延床面積30坪以下、駐車場2台という家を建てようと思っている方には、この理由ではかなり難しいですね。
広い土地はやっぱり良いですよね。
【理由2 面倒くさい】
・2階まで洗濯物を持って上がるのが面倒!
・家事動線が悪くなる!
・夏は暑くて、冬は寒い!
・サンダルに履き替えて外に出るのが嫌!
・掃除をするのが大変!
・洗濯物が落ちて汚れるのが嫌!
・雨が降っても、洗濯物を心配しなくてよい!
はい。わかります。わかりますねぇ。
特に、高気密高断熱で快適な家に住むと、夏冬は窓を開けた瞬間に、気候の違いにビビります(汗)
ただ、これは先に挙げた私の肯定論意見と同じく、感情的な理由が多いですね。
好き嫌いの話になってきますので、今回は深堀りせずに、先に進みます。
【理由3 室内に洗濯物干しスペースを作っている】
・広めのホールを作って、室内干しスペースとしている
・お風呂、洗面所の横に、ランドリースペースを作っている
設計段階で、室内干しスペースを作っておくと便利ですよね。
川口技研 kawaguchigiken 室内用ホスクリーン SPDS-W
ホスクリーンを使って、居室内に干すのであれば、衣類乾燥機は必須です。
シャープ 除湿機 衣類乾燥 プラズマクラスター CV-J71W
こちらの難点を挙げるとすると、洗濯物臭でしょうか。
室内換気がうまくいくスペースであれば、問題ないのかもしれません。
【理由4 文明の利器に任せる】
・ガス乾燥機を導入している!
・ドラム式洗濯乾燥機がある!
・ふとん乾燥機を使っている!
これも素晴らしい理由です。
というより、文明の利器を購入せずして、ベランダ・バルコニー不要論はないのかもしれません。
電気式の乾燥機を導入された方は、どちらかと言えば不満の声をよく聞くイメージがあります。
比べて、ガス式の乾燥機は大好評です!
ガス式の乾燥機、有名どころでは「乾太くん」ですね!
これは本当に凄いです!
オール電化にこだわる方には導入が難しいのですが、キッチンコンロをガス式にしている方は、絶対に導入してほしい逸品です!
ドラム式洗濯乾燥機を使っている人も、ベランダ・バルコニー不要論になってしまいますよね。
洗濯物を入れておけば、フワッと乾燥までしてくれるドラム式は素晴らしいです!
パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 10kg NA-VX300AL-W
唯一の課題は、乾燥機にかけられない衣服もあるため、その場合は洗濯終了後に、一旦取り出してから、乾燥機を回すという作業でしょうか。
少量ではありますが、やはり洗濯物を干すための場所が必要となります。
布団に関しては、花粉やPM2.5を考えると、外干しより、ふとん乾燥機の方が良いかもしれません。
短時間で、フワッとしますし、65度の温風でダニもやっつけてしまいますしね。
アイリスオーヤマ 布団乾燥機 カラリエ 温風機能付 ツインノズル ホワイト FK-W1-WP
個人的には、ふとん乾燥機の第2の使い方、冬の布団の暖め機能にも魅力を感じます♪
(個人的にはかなり重宝しております♪)
【理由5 メンテナンス費用がかかる】
ベランダ・バルコニーの床防水の多くは、FRP防水となっています。
FRP「繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)」
耐荷重性・耐摩擦性が優れていて、しかも軽量な優良素材です!
ベランダ・バルコニーの防水方法を簡単に言うと、ベランダの床にFRP繊維シートを敷いて、その上をトップコートで塗って固めます。
このトップコートが約10年で劣化してきますので、トップコートの塗り替えが必要になってきます。
皆さんが「メンテナンス費用がかかる!」と言っているのは、このトップコートの塗り替え費用のことなのです。
このトップコート塗り替えをしっかりやっておかないと、雨漏りの原因となってきます。
逆に言えば、定期的なトップコートの塗り替えをしておけば、とても安全・安心な方法とも言えます。
トップコートの塗り替え費用は、
一般的なベランダ・バルコニーの広さで、6~10万円程度
これを高いと思うか、安いと思うか、によりますが、私はとても安いと感じます。
電化製品は約10年の寿命ですが、ドラム式洗濯乾燥機の買い替え費用に比べると、安いのではないかなぁと思います。
【理由6 そもそもベランダ・バルコニーの設計が悪い】
上記とは全く別の話なのですが、
ベランダ・バルコニー不要論のイメージを作っている大きな原因の一つとして、
ベランダ・バルコニーの奥行
があるのではないかと思います。
一般的に、建売住宅や住宅商品の標準仕様として、ベランダ・バルコニーの奥行は、
尺モジュールの1グリッドである910mm
で設計されることが多いのではないかと思います。
まぁ、91cmも奥行きがあれば大丈夫かな?
と思ってしまうかもしれませんが、壁の厚みを考えると、実際には80cm程度の奥行しかありません。
これ、本当に狭いんです!!個人的にお勧めしません。
ベランダ・バルコニーの奥行は、最低でも
尺モジュールの1.5グリッドである1,365mm
で設計されることをお勧めします!!
快適さがまるで違います!
また、ベランダ・バルコニーの横幅は長い方が良いです。
横幅の短いベランダ・バルコニーは、本当に狭苦しい感じになってきますので、違う意味で不要なのではないかなと思います。
横幅が短い上に、エアコンの室外機なんか設置した日には、目も当てられません。
ベランダ・バルコニーを設置する際には、こういった点を考慮して設計すると、快適になるのではないかなと思います。
ちなみに、いっしー宅では、5,460mm×1,365mmで作っております。
かなり快適です!
ということで、ベランダ・バルコニー肯定論派から見た、ベランダ・バルコニー不要の理由について考察してみました。
皆さんは、ベランダ・バルコニーの肯定論派ですか?不要論派ですか?
両方の立場で考えてみると、より良い判断に繋がると思います。
良い家を建ててくださいね!
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
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