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【地震対策】タンスの転倒防止はしっかり!つっぱり棒の正しい使い方




先日、X(旧twitter)を見ていた驚いたのですが

つっぱり棒の使い方を知らない人(間違っている人)

がいるのですよね。

かなり、衝撃的でびっくりしました。

 

アイリスオーヤマ 家具転倒防止伸縮棒

 

 

2024年は能登半島地震からスタートしました。

地震は天災ですので、いつ襲ってくるのかは不明です。

ですが、実際に地震による人体への被害の原因は限られています。

 

1.家屋倒壊

昭和56年以前の旧建築基準法の旧耐震基準で建てられた建物は倒壊の危険性が高いです。

現在の耐震基準で建てられた建物の倒壊の危険性はかなり低いです。

実際に、地震で倒壊する建物のほとんどが旧耐震基準の時代に建てられた建物です。

今回の能登半島地震は、死者の129人のうち、111人が家屋倒壊が原因という珍しいケースでした。
(2024年1月28日時点)

古い街並みの地方エリアについて、今後、見直しが進んでいきそうですね。

 

2.ガス漏洩や電気漏洩による火災

1995年の阪神淡路大震災は、地震の後の火災が被害拡大の大きな原因でした。

現在、ガスや電気による火災は起こりにくいよう、様々な対策が取られています。

 

3.地震による液状化現象

液状化現象とは、地震により地盤が液体状になる現象のことです。

液状化すると、地盤が緩むため、建物が傾きます。

埋立地などは液状化するリスクが高いと言われています。

 

4.津波による水害

2011年の東日本大震災は津波の被害が甚大でした。

その後、日本各地で様々な対策が取られたのは周知の通りです。

 

5.家具の転倒による圧迫

地震の際に自宅内にいたとしてもリスクはあります。

家具や冷蔵庫など、大きく重量がある物が転倒し、人に倒れてくると圧迫され、怪我や命に関わってきます。

 

上記の対策を考えた場合

1.家屋倒壊は、耐震補強をするか、家を建て替えるしか対策はありません。

2.ガス漏洩や電気漏洩による火災は、現在はインフラも家庭内の機器もかなり対策が取られています。

3.地震による液状化現象は、埋立地に住まない、旧湿地帯に住まない、等の立地の選択が対策の全てです

4.津波による水害は、日本各地で対策が取られましたが、こちらも立地の選択が対策の全てです。

すでに家が建っている場合、自分自身で対策できることはあまりありません。

5.家具の転倒による圧迫への対策、これこそが、自分自身でできる対策です!

 

有名で簡単な対策が「つっぱり棒」です!

 

 

アイリスオーヤマ 家具転倒防止伸縮棒

 

しかしながら「つっぱり棒」は正しく使わないと全く意味がありません。

今回は「つっぱり棒」の正しい使い方について解説させていただきます。

(本当に当たり前のことですので、できている方は読み飛ばしてください。)

 

先日、X(旧twitter)を見ていた驚いたのは、「つっぱり棒」の設置場所を知らない人がいるということ。

皆さまのご自宅では、きちんと「つっぱり棒」が設置されているでしょうか?

 

以下の絵を御覧ください。

黒い太線が、床、壁、天井で、タンスを横から見た状況です。

さて、皆さまのご自宅では「つっぱり棒」の設置場所は、タンスの手前側、奥側のどちらでしょうか?

地震が起きて、タンスが揺れた場合、当然ながらタンスは手前側に倒れてきます。

その際に、タンスは手前側の床部分を支点として、円運動を行います。

「つっぱり棒」をタンスの奥に設置した場合、「つっぱり棒」とタンスとの接地面は円運動のため上方に動こうとします。

そのため「つっぱり棒」がより突っ張ることになり、タンスは動きにくくなります。

そう!タンスの奥側に設置するのが、正しい「つっぱり棒」の設置方法となります。

逆に、「つっぱり棒」をタンスの手前側に設置した場合はどうなるのでしょうか?

「つっぱり棒」とタンスとの接地面は円運動のため下方に動こうとします。

すると「つっぱり棒」とタンスの間には隙間ができ、タンスが動いてしまうため、「つっぱり棒」はタンスの奥側に押されて倒れてしまいます。

「つっぱり棒」は本来の役目を果たすことができないため、簡単にタンスが倒れてしまうのですよね。

 

「つっぱり棒」をこのように設置している人が少なくないというX(旧twitter)の投稿を見て、驚愕したのはこのためです。

これは本当に危険ですので、すぐに設置し直しましょう!

 

ちなみに、タンスを正面からみた場合

「つっぱり棒」は、タンスの中央エリアに設置するよりも

タンスの端側に設置した方が、転倒予防効果が高いです。

こちらも注意しましょう!

端側でない場合は、すぐに設置し直しましょう!

 

 

ちなみに、転倒防止安定版等をタンスの下に設置する場合は、タンスの手前側に設置するということも再確認しておきましょう。

タンスを奥の壁側に傾けることが目的ですよ!

ニトムズ 家具転倒防止安定板 ふんばる君90

 

ということで、地震によるタンスの転倒防止ための

「つっぱり棒」の正しい使い方について解説させていただきました。

本当に当たり前のことですので、できている方は読み飛ばしてくださって構いませんが、今一度、ご自宅の「つっぱり棒」を再確認してみてくださいね。

「つっぱり棒」が緩んでいて、グラグラしていることもありますので、定期的なチェックは重要ですよ!

 

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。




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