![](https://houseresearch.jp/note/wp-content/uploads/2019/03/伊礼智の小さな家.jpg)
伊礼智の「小さな家」70のレシピ を拝読しました。
※呼び捨てではありません・・・タイトルなんです。
【学びポイント】
デザイン ★★★★☆
性能 ☆☆☆☆☆
コスト ★☆☆☆☆
その他 ★★★☆☆
いろいろと基本的なことを考えることができる1冊です。
この本のタイトルの通り、基本的には「小さな家」礼讃の内容ですが、
家を建てる前に、一度、読んでみると面白いかと思います。
気になったことを、いくつか挙げてみたいと思います。
1.「質」ついて考える
家づくりの予算が限られている中で、
A. 質を落として少しでも広い家をつくる
B. 生活面積を小さくして住まいの質を上げる
のどちらを選ぶのか?
伊礼先生は、迷わずB.を選ばれるとのことでした。
↓↓↓(以下、引用)
あえて小さく住まうことで、余った予算を体に良い素材に回したり、断熱性能を上げることに使ったり、外構や植栽、良い家具をそろえたりすることに当てるのもいいでしょう。
例えば、面積を1坪小さくできたら、そのお金で、断熱性能をワンランク上げられます。
外壁の仕上げをサイディングや樹脂の吹付け塗装から自然素材の左官仕上げに変えられます。
サッシュをアルミの味気ないものから木製建具に変えることができます。
小さな庭に造園も施せます。
永く使える質の高いダイニングテーブルと椅子や、部屋を暖め、炎を楽しめる薪ストーブをも手に入れることができるのです。
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なるほど。こうして具体的に書いていただくと、家を建ててからの生活を具体的に想像しながら検討できますね!
2. 敷地に「目一杯」に建てない
土地に対する家の敷地面積についてです。
私の住む街では、土地が高いため、土地の広さが40坪前後に区画が多いです。
敷地に目一杯の建物を建てている方が多いように思います。
↓↓↓(以下、引用)
敷地のゆとりの部分は庭とか外部のアウトドアリビング的なスペースとして残した方が楽しい家になります。
そこが家の佇まいとか品格とか、住み手の豊かさに繋がります。
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子どもがいると、やはり、できるだけ広い家を希望することが多いかと思います。
しかし、確かに、家の余白は、生活にゆとりを与えてくれますね。
限られた予算の中で、悩みますよね(汗)
3. 外壁は素材を理解して考える
ハウスメーカー系の場合、選択肢の中から選ぶことが多いと思います。
どちらかといえば、材質よりデザインで考えることが多いですよね。
ただ、長い生活の中で、経年劣化や味わい、メンテナンス費用も検討する必要があります。
↓↓↓(以下、引用)
何年後で比べるかでコストが変化するのです。
そうなると住み手は迷いに迷い、判断ができなくなってしまいます。
そんなとき、決断の決め手としてアドバイスすることは「自分の好きなものに決めたほうがいいよ」ということです。
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なんか1周回って戻ってきましたが、外観は毎日目にするもの。
気に入った外壁にしたいですよね♪
4. 軒や庇は大切
最近は、キューブ型の住宅を多く見かけるようになりました。
シンプルでおしゃれですよね!
ただ、私個人としては「軒はあった方が・・・」と思う派です。
↓↓↓(以下、引用)
軒を出さない家を多く見受けます。
デザイン上、かっこいいと思われているのだと思いますが、外壁材の選択によっては、残念ながら、軒が出ていない家は耐久性に劣ると言えます。
そんなとき、僕はガルバリウム鋼板にします。
外壁がガルバリウムなら、軒を出さなくても耐久性に問題ないと言えます。
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おぉ!ガルバリウムなら大丈夫なんだ!と、びっくりしました。
さすが、屋根材にも使われている外壁材は違うのですね。
5. 外部の景色を利用する
↓↓↓(以下、引用)
小さな家を広く住まう設計手法の一つが外部を取り込むこと。
「遠くの景色が見えるところに開口を設ける」
良い景色、緑が望めるところに窓を設けるということは基本中の基本です。
そうでなければ我慢して壁を残す。
それが心地よい内部空間を創り出すことに繋がります。
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どうしても、明るさや通風を希望して、窓を多く希望しがちです。
ただ「壁」も大切!
これは、住み始めて特に感じます。
窓ばかりも使いにくい部屋となります。
また、外部の景色を取り込むには、外構や借景が重要ですね。
「2. 敷地に「目一杯」に建てない」にも通じます。
6. 引き戸にこだわる
私も引き戸にこだわった一人です!
どうしても、引き場所の関係で1ヶ所だけ諦めた場所がありますが、ほぼ引き戸としました。
個人的には大正解だったと思っています。
↓↓↓(以下、引用)
小さな家ではできる限り引き戸とします。
開き戸だと、建具が動く範囲は何も置けないし、開く範囲の先にも余裕を持たないと使いづらいことになります。
例えば、ドアを手前に開く場合、後ずさりしないで済む余裕が必要になります。
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引き戸の場合は「ドアを引くスペース」が必要になってきます。
そのため、設計がとても重要です。
↓↓↓(以下、引用)
便利ずくめに見える引き戸ですが、遮音性能が低いので工夫が必要です。
トイレなどの音を軽減しようとするときは、廊下のような空間を挟むか、リビングやダイニングからできるだけ距離をとる配慮が必須です。
それを怠ると快適性が著しく落ちてしまいます。
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引き戸に関しては、このような注意も必要です!
しっかり、ドア設計してみてくださいね。
ということで、様々な智恵の中の6ポイントを引用させていただきました。
他にも、いろいろな智恵が詰まっていますので、皆さん、ぜひ、読んでみてくださいね。
実は今の基準では、開き戸でも音の問題があります。
こちらの記事も、ぜひ、ご覧くださいね。
あなたは「開き戸」派? それとも「引き戸」派? ドアの選択で間取りや部屋の使い方が変わります。
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
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