家を建てたい人のための情報マガジン

家を建てる際、広い土地を持っている、または取得できた場合は問題がないのですが、
50坪以下の土地の場合、どの位の建築面積の家を建てるのか?によって、駐車場のスペースが大きく変わってきます

できる限り広い家を求めて、建築面積を広げてしまった場合、入居初日から駐車で悩んでしまうことも(汗)

 

今回は、駐車場スペースについて考えてみます!

 

総務省が5年に1度公表している「就業構造基本調査」の2017年版によると

夫婦のいる世帯のうち、共働きである割合は48.8%!

全国1位は、福井県で60.0%
全国47位は、奈良県で42.0%

だそうです。

 

買い物も郊外の大型店が主流となり、通勤だけでなく、日常生活にも車は必須です。

都会を除いて、基本的に家には車が2台あるのが普通となってきました。

となると、家に対して、駐車場2台は必須になってきますね。

実家の父母や友人といった来客を考えると、駐車場が3台あると理想ともいえます。

 

最近の家の間取りを見ていると、このような駐車場配置を多く見かけます。

普通車1台+小型車(軽自動車)1台

という配置です。

確かに、車の維持費を考えますと、1台は小型車(軽自動車)の方が経済的ですね。
ただ、奥さんは、生涯、小型車にしか乗れないのでしょうか?

 

実際に、家を建てる際、正確には、外構の打ち合わせの際の図面を見て驚きます。

えっ?車ってこんなに大きいの???

車って、実際、かなり大きいのですよね。

普通自動車(小型)で、なんと、5畳分の広さとなります。

 

【一般的な車の大きさ】

・軽自動車
(ムーブ、ワゴンR、タント、N-BOX、アルト、ミラなど)
全長 3400、全幅 1480(mm)

・普通自動車(小型車)
(フィット、ヴィッツ、デミオ、マーチなど)
全長 4500、全幅 1680(mm)

・普通自動車(中型車)
(カローラ、プリウス、スカイライン、シエンタ、ヴェゼルなど)
全長 4800、全幅 1700(mm)

・普通自動車(大型車)
(クラウン、レクサスLS、シーマ、ベンツS~など)
全長 5200、全幅 1880(mm)

・ワンボックス(5ナンバー)
(ヴォクシー、セレナ、ステップワゴンなど)
全長 4695、全幅 1695(mm)

・ワンボックス(3ナンバー)
(アルファード、エルグランドなど)
全長 4800、全幅 1700(mm)

 

それでは、1台あたりの駐車場の広さって、どのくらいあれば良いのでしょうか?

 

一般的に、いわゆる駐車場で基準値(最低値)とされているのは、

幅 2500(mm)× 長さ 5000(mm)

となっています。

 

「じゃあ、長さは 5000(mm)あると良いのね!」

と思うのですが、

実際にはドアの開閉や、ワンボックスの場合、バックドアの開閉があるため、この寸法では厳しいのが現状です。

バックドアを開閉する度に、車を前後に移動させなければならなくなります。

普通自動車(中型車)以上の場合は、長さは最低 5500(mm)は欲しいところです。

 

次に幅についてですが、

車のドアを運転席側の「片側」しか開がないのであれば、助手席側に300(mm)、運転席側に最低600(mm)は必要です。

普通自動車(中型車)以上の場合は、幅は 2700(mm)は欲しいところです。

 

車のドアを「両側」開くのであれば、助手席側に600(mm)、運転席側に最低600(mm)は必要です。

となると、

普通自動車(中型車)以上の場合は、幅は 3000(mm)は欲しいところです。

 

なかなかのスペースが必要ですね。

 

2台の駐車場設計で、1台を小型車(軽自動車)として設計する場合、

将来的にも、ずっと1台は小型車(軽自動車)で良いのだろうか?

ということは、しっかりと話し合っておくことが必要です。

将来、好みの車に出会ってしまった際に、解決できない悩みとなってしまいます。

 

駐車場スペースを最小限に抑えたい場合は、車のドア開口部に壁やフェンスなどを作らないようにすることがお勧めです。

いわゆる通路等にドアが開けられますので、駐車場幅が狭くても大丈夫です。

 

駐車場の設計の際に気付きにくいのが、カーポートの柱の太さです。


YKK レイナポートグラン 基本セット ハイルーフ柱 熱線遮断ポリカーボネート屋根『アルミカーポート 1台用 5425Hサイズ』 カームブラック

 

柱の太さ自体は1600(mm)程度なのですが、基礎部分で壁にピタッとつけるわけにもいかず、結局2000(mm)ぐらいは出てきます。

ドア開口部が柱にかからなければ、ドアの開け閉めの問題はないのですが、駐車場幅がギリギリの場合、駐車する際にかなりストレスになってきます。

 

カーポートについては、こちらのコラムもご参照ください。

カーポートのメリット・デメリット、外構予算にしっかり入れよう!

 

ということで、

家は満足だけれども、駐車場の不満が大きい!

とならないよう、家の建築面積、外構設計を検討していきましょう!

 

また、駐車場を広げすぎると、外構工事の金額も高くなるので、予算の管理もしっかりと!

駐車場も含めて、家を建てる際には「スケール感」って大切です!

住宅設計のプロが必ず身につける 建築のスケール感

【学びポイント】
デザイン ☆☆☆☆☆
性能   ☆☆☆☆☆
コスト  ☆☆☆☆☆
その他  ★★★★☆

 

外構については、こちらのコラムもご参照ください。

外構(エクステリア)の工事って、建物と「別」なんですよ!(お金も会社も)

外構の予算ってどう考える?相談者によって違う外構予算の考え方

 

HOUSEリサーチ運営事業部
いっしー
家を建てることで、様々な家の基本知識を学ぶ。
数多くの注文住宅を内見し、住宅系の書籍は大半を読破。
宅建士まで受験。
住宅会社・設計事務所の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。

 

HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター

※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。

 

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