団体信用生命保険（団信）
住宅ローンの借入時、または、借換え時のみ契約可能な生命保険です。
ご存知の通り、住宅ローンを返済中に、死亡や高度障害など万が一のことがあった場合、住宅ローンの借入残高をゼロにすることができる保険です。
この保険金は金融機関に支払われるため、個人には所得税、相続税、いずれの税も課税されない取り扱いとなっています。（非課税の生命保険！）
ご自身に万が一のことがあった際に、家族が露頭に迷わずに家に住み続けるために、必須の保険ですね。
団体信用生命保険は、フラット35の場合は別途加入が必要ですが、一般的な住宅ローン商品の場合、ほぼセットでついていることが大半です。
お金を貸す金融機関としても、絶対に入っていただきたい保険ですので、住宅ローン金利の中に、団体信用生命保険の保険料が組み込まれていることが大半です。
最近は、オプションで特約付きの団体信用生命保険も増えてきました。
・がん、脳卒中、急性心筋梗塞の三大疾病に罹患して所定の状態になった場合の特約
・人工透析や心臓のペースメーカー等、所定の身体障害状態になった場合の特約
・要介護状態に認定された場合の特約
・三大疾病より幅広い、七大疾病、八大疾病などの特定疾病保障タイプの保険もあります。
団体信用生命保険については、各金融機関や様々なサイトで説明されていますので、このコラムでは割愛させていただきます。
さて、団体信用生命保険は、万一の際だけでなく、
家計の見直しにも大きく役立ちます！
多くの方は何らかの「生命保険」に入っておられるのではないかと思います。
被保険者に万が一のことがあった際に、残された家族にお金が入る、それが「生命保険」です。
「生命保険」には、貯蓄型と掛け捨て型があります。
①「貯蓄型」の生命保険料シミュレーション
①例えば、オリックス生命保険さんの保険料シミュレーションでは
貯蓄性のある終身保険「終身保険ライズ」で
35歳、保険金額3000万円、払込期間35年（70歳まで）
で計算すると、
月々の保険料は 51,750円 となります。
年間621,000円 の保険料です。
②「掛け捨て型」の生命保険料シミュレーション
②例えば、ライフネット生命さんの保険料シミュレーションでは
掛け捨ての定期死亡保険で
35歳、保険金額3000万円、払込期間30年（65歳まで）
で計算すると
月々の保険料は 7,966円 となります。
年間95,592円 の保険料です。
③「団体信用生命保険」の生命保険料シミュレーション
③さて、団体信用生命保険で考えてみましょう。
35歳、借入金額を3000万円、返済期間35年（70歳まで）
で計算すると
団体信用生命保険料を住宅ローン金利のうち、借入金額の0.1％分とすると
3000万円×0.1％＝30,000円
年間30,000円 の保険料です。
なんと、わずか年間30,000円で、3000万円の生命保険に入ることができちゃうのですよね！
「団体信用生命保険」から生まれるお金！
①の保険と比較すると、年額で591,000円もの差額が生まれます。
これだけで、
10年間で約600万円も貯金
できてしまうのですよね。
②の保険と比較しても、年額で65,592円の差額が生まれます。
こちらも、
10年間で65万円も貯金
できてしまうのですよね。
ちなみに、10,000円を10,000円と考えてはいけません！
何を言っているのかわからない方は、この後をしっかり読んでくださいね。
お給料でいただく支給額から、私たちは税金や社会保険料を支払います。
例えば、
年収500万円の方の場合、手取り金額は約390万円。
税金や社会保険料で22％が失われてしまいます。
つまり、
手元に10,000円を残すには、12,820円の稼ぎが必要
なのですよね。
①との差額約600万円は、約770万円の稼ぎが必要ですし、
②との差額約65万円は、約83万円の稼ぎが必要ということになります。
住宅ローンを借りて、団体信用生命保険に入った際に、これまでの生命保険を解約・減額するだけで、
10年間で約770万円、約83万円のお金が労せずして生まれてきます。
これ、もの凄いことなのですよね。
さらに、被保険者に万が一のことがあった際、つまり亡くなってしまった場合についても考えてみましょう。
上記に合わせて住宅ローンを
35歳、借入金額3000万円、金利0.7％（団信、保証料含む）、返済期間35年
で計算しますと
月々の返済額は80,556円
年間返済額は966,672円
となります。
この金額を手取りで得るためには、
約1,240,000円の稼ぎが必要
ということになります。
団体信用生命保険で住宅ローンの残高がゼロになると、その後の返済は発生しません。
これは、すなわち、
毎年1,240,000円をもらい続ける
ことと同じなのです。
こちらも、本当に凄いことですよね！
住宅は、個人が買う最も高い買い物と言われます。
住宅ローンの支払いに関しては、不安になることもあろうかとは思いますが、団体信用生命保険という住宅ローンに特化した素晴らしい生命保険のおかげで、住宅ローンを支払い続けている間も、万が一のことがあった際にも、その後も大きなメリットを享受することができます。
重要なことは、現在入っている生命保険の見直しです！
被保険者側の生命保険は大きな見直しができますし、その分、配偶者の方の生命保険を見直しすることも可能です。
団体信用生命保険に入ったら、ぜひ、現在の生命保険を見直して、
月々残るお金を増やしていきましょう！
住宅ローンを組んだ後の、他のどんな節約よりも大きなお金が生まれます！
いっしー（家の素人 勉強中）
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
間違いや修正事項がございましたら、ぜひ、ご指摘いただければと思います。
住宅会社・設計事務所の皆さま、「HOUSEリサーチ」で良縁をお繋ぎいたします！
