皆さんの家には、和室ってありますか?
和室といえば畳です!
「昔のおばあちゃんの家の畳部屋は広かったのに、マンションの畳部屋は狭いよね。」
「畳の大きさが違うんだよね。」
という会話がされることがありますよね。
今回は、畳の「サイズ」についてまとめてみます!
様々な畳の種類
【畳の寸法】(広い順番)
京間・本間・本間間
955㎜×1910㎜(1.824平米)
六二間
940mm×1880mm(1.767平米)
六一間
925mm×1850mm(1.711平米)
中京間・三六間
910㎜×1820㎜(1.656平米)
江戸間・五八間・関東間
880㎜×1760㎜(1.549平米)
団地間
850㎜×1700㎜(1.445平米)
最も広い京間と、最も狭い団地間の6畳を比べると、2.274平米の違いがあります。
なんと、京間の畳1枚より大きな違いがあるのですよね。
ただし、なのですが、
よく言う○○間という畳の大きさというのは、「畳割り」で設計された家にのみ当てはまることとなります。
「畳割り」と「柱割り」
実は畳の間の設計方法として、「畳割り」と「柱割り」という2つの方法があるのです。
畳割り
畳の寸法を決めてから家を作るというもの
柱割り
柱と柱の寸法を決めて、畳をその中に入れるようにサイズを調整するもの
今の住宅の大半は「柱割り」で設計されているため、○○間というのは、あまり意味がないのですよね。
マンション暮らしから一軒家に変わるので、畳の間が広くなる!
と思うのですが、実はそうじゃないのですよね。
「柱割り」の場合、柱の太さも入れて、畳のサイズを設計しなければなりません。
「尺モジュール」と「メーターモジュール」
住宅を設計する際には、「尺モジュール」を使っている場合と、「メーターモジュール」を使っている場合があります。
尺モジュール
910mmを基本単位(グリッド)とする設計基準
メーターモジュール
1000mm(1m)を基本単位(グリッド)とする設計基準
一般的な住宅は「尺モジュール」で設計されています。
すなわち、グリッドが910mmとなります。
910mmグリッドで、柱の太さが120mmの場合(4寸柱でかなりしっかりしたもの)
部屋の1辺の長さは、910×○-(120÷2)-(120÷2)=910×○-120mm となります。
これをもとに、畳の大きさを計算すると、
4畳半の場合
870㎜×1740㎜
8畳の場合
880㎜×1760㎜
(江戸間・五八間・関東間と同じ)
となります。
不思議な6畳間の畳のサイズ
6畳の場合だけ、不思議なことになります。
6畳の場合
横向き 880㎜×1740㎜
縦向き 870㎜×1760㎜
(江戸間・五八間・関東間と同じ)
なんと、横向きと縦向きで、畳のサイズが違うのですよね!
びっくりです!!
これが理論値です。
大壁の場合、更に壁の厚みが必要となりますので、畳のサイズは更に小さくなります。
ということで、我が家の6畳間の畳のサイズも測定してみました。
(4寸柱(120mm)、大壁)
横向き 850㎜×1700㎜
縦向き 850㎜×1755㎜
うわっ! 本当に違いますね!!
長さが5.5cmも違うのには驚きました!
団地間
850㎜×1700㎜(1.445平米)
ですので、横向きの畳は団地間と同じサイズなのですね(汗)
なるほど、狭く感じたはずですな・・・。
一般的な3.5寸柱(105mm)の場合は、畳はもっと大きいサイズになるかと思います。
皆さんの家の畳のサイズも、ぜひ、測定してみてくださいね。
畳の敷き方「祝儀敷き」と「不祝儀敷き」
ちなみに、畳の敷き方って、どうされていますか?
最近は、自宅で冠婚葬祭を行うことが少なくなりましたが、昔は状況によって畳を敷き分けていたそうです。
wikipediaによりますと、
祝儀敷き
現在の家屋等では通常、この敷きかたをする。4枚の畳の角が一か所に集まらないようにする。
長方形でも縦横の長さによってはこの敷き方は不可能。7:10の35畳敷が不可能な最小の例。
不祝儀敷き
葬儀など縁起の悪いときに、祝儀敷きに対応する作法として敷き換えを行った。よって、お寺や大広間のような広い空間に、最初から並べる敷き方とは意味が違う。
とのこと。
まず、ないとは思いますが、ご家庭の畳の敷き方が、不祝儀敷きになっていないか、注意してくださいね。
最近は、縁なしの半畳サイズの畳が人気です。
半畳サイズの畳の場合、祝儀も不祝儀もなくなってしまいますね。
半畳サイズの琉球畳が多い琉球では、このような考え方ってあるのでしょうか?
ご存知の方は教えてくださいね。
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
HOUSEリサーチ 新築住宅情報センター
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