私の家の電力契約は四国電力さんです。
この度、【電化eプラン】という新しい電気料金が生まれました。
これまでのプランは、既存の方は継続できますが、平成30年9月以降は契約する事ができません。
2011年3月に起きた「東日本大震災」以降、
夜間・深夜の電気の料金が大きく値上がりしています。
そもそも、夜間・深夜電力が安いのは、理由があります。
電力会社は、一番使用料が多い、日中の電気の需要量にあわせて電力を生産しています。
ただ、発電を止めることはできませんので、夜間の電気が大きく余っていたのですね。
余った電気は、廃棄されていたのですね。
この問題を解決するために誕生したのが、オール電化住宅への夜間電力契約サービスでした。
ただ、「東日本大震災」以降、多くの原子力発電所が停止し、夜間・深夜電力を安く提供し続けることが難しくなったのですね。
※四国電力さんの伊方原発は、現在、1号機と2号機が運転終了しています。
と、難しい話はここまでにして、新しい【電化eプラン】はお得なのかどうか検討してみました!
(ちなみに、四国電力さんからは「移行せずに現在の契約を継続」することを勧められています。)
我が家の8月の電気料金で考えてみます!
ちなみに、契約は【スマートeプラン[タイプL+]】です。
いわゆる、オール電化の夜間電力契約サービスです。
※全館空調タイプでエアコンを終日つけっ放しにするため、【従来電灯】の契約とどちらがお得なのか???という問題がありましたが、四国電力さんのシミュレーションサービス「よんでんコンシェルジュ」では、1年以上利用しないとシミュレーションができないため、とりあえず【スマートeプラン[タイプL+]】を選択しています。
ちなみに、各プランの料金体系をまとめております。
【スマートeプラン[タイプL+]】
基本料金
最初の10kVAまで1,188円/kWh、上記をこえる1kVAにつき367.20円/月
電気料金
昼間 40kWhまで21.85円/kWh、41~90kWhまで28.95円/kWh、90kWh超過分37.64円/kWh(9時~17時)
夕方 28.85円/kWh(17時~23時)
夜間 14.22円/kWh(23時~9時)
【電化eプラン】
(「でんか割」適用後:でんわ割とはIHとエコキュートで合計10%割引き)
基本料金
最初の10kWまで7,632円、上記を超えると1kWにつき496.80円/月
(ただし、平日昼間使用料70kWh、夜間・休日使用料240kWhを含む)
電気料金
平日昼間 28.71円/kWh(9時~23時)
平日夜間 19.12円/kWh(23時~9時)
休日終日 19.12円/kWh
【従来電灯A】
最低料金
最初の11kWhまで 403円92銭
電気料金
11kWhをこえ120kWhまでの1kWhにつき 20円00銭
120kWhをこえ300kWhまでの1kWhにつき 26円50銭
300kWhをこえる1kWhにつき 29円95銭
※従量電灯Aとは、 主にアパートの共用部分の廊下・階段の照明などで電気を使用するプラン。 使用する最大電流が5アンペア(A)以下。
※今回のコラムでは、本筋とずれますが参考までに。
【従来電灯B】
基本料金
契約容量1kVAにつき 367円20銭
電気料金
最初の120kWhまでの1kWhにつき 16円66銭
120kWhをこえ300kWhまでの1kWhにつき 22円09銭
300kWhをこえる1kWhにつき 24円96銭
※従量電灯Bとは、主に一般のご家庭で電気を使用するプラン。 契約電流は、10アンペア(A)、15A、20A、30A、40A、50A、60Aの中から選べます。
うーん、基本料金の単位が「kVA」だったり「kW」だったりするので比較が難しいですね。
ちなみに、我が家の場合は、6kVAの契約です。
一般的な家庭では10kWには届きません。
以上を踏まえて、シミュレーションしてみました。
我が家の8月の電気資料量
(昼間188kWh、夕方154kWh、236kWh)
を元に計算してみます。
それなりに、電気を使ってしまった月です。
【スマートeプラン[タイプL+]】
14,997円(税込・再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く)
日中のエアコンが結構使われていますね。
これは想像以上でした。
高気密高断熱って何だろう?
と思ったりもしますが、そうでなかったら、エアコンのつけっ放しはもっと電気代がかかるのでしょうね。
それでは、新しく誕生したプラン(10%の割引を適用)ではどうでしょう!
【電化eプラン】
21,494円(税込・再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く)
なんとなんと、6,500円近くも高くなってしまいます!
これは移行しないことを推奨されて当然ですね(汗)
ということは、平成30年9月以降に家を建てられた方は、オール電化であっても電気代が大きくアップするということになりますね・・・。
ところで、私が懸念している【従来電灯】はどうなのでしょうか?
【従来電灯A】
19,729円(税込・再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く)
おぉ!やはり【スマートeプラン[タイプL+]】の方が安いのですね!
夜間電力契約って素晴らしい!
と思っていたら、なんとなんと【電化eプラン】より安い!!
これはびっくりです。
※先にご説明していますが、あくまでコラム用シミュレーションのための数字です。
それでは、もう一つの【従来電灯】ではどうでしょう?
【従来電灯B】
15,117円(税込・再生可能エネルギー発電促進賦課金を除く)
なんとなんと、【スマートeプラン[タイプL+]】とほぼ一緒!!
【電化eプラン】より、思いっきり安いですね!
ということで、比較的電気を使った、我が家の8月の電気使用料を元に計算をしてみました。
結果は 【スマートeプラン[タイプL+]】 と 【従来電灯B】 の圧勝でした!
春秋の電気使用量が少ない時期では、また、違った結果が出るのかもしれません。
我が家のように日中の電気を使わずに、完全に止めてしまうと、また、違った結果になると思います。
が、電気使用量が多い月こそ、電気料金の差が生まれますので、契約プランはしっかりと検討しなければなりませんね。
ということで、ぜひ、皆さんもシミュレーションしてみてくださいね。
(従来電灯から夜間電力プランや新プランへのシミュレーションは困難ですのでご注意ください。)
(スマートeプランからのシミュレーションは、Exselで簡単にできますよ!)
いっしー(家の素人 勉強中)
家を建ててようやく家の基本中の基本を知る。
建築家の皆さまにご教授いただきながら、家について楽しく学んでいます。
※プロの皆さま、このコラムは家の素人が、建築家の皆さまに教えていただいたり、書籍等で勉強したりした内容を記載しております。
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